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中小企業経営・中小企業政策(平成23年度)

全25問中15問の詳細解説。中小企業の定義・統計、経営課題、政策フレームワーク、資金調達、海外展開まで網羅。

概要

平成23年度(2011年)中小企業経営・中小企業政策は、中小企業の経済的役割・統計分析政策フレームワークを軸とした出題。業界別構成比、金融支援スキーム、海外進出の産業別比較など、統計数値・制度設計の正確な理解が求められる。

このセクションの学習ポイント

  • 中小企業白書の統計数値(業界別構成、女性起業家比率、高齢化率など)を把握
  • 中小企業基本法の定義基準(資本金・従業員数)を暗記
  • 金融支援(信用保証、特別貸付)の対象条件と手続き
  • 海外進出・産業別比較の罠(ASEAN・中国・北米の構成比)
  • 商店街の実態(平均店舗数、最頻値の商品カテゴリ)

問題文は 中小企業診断士協会の過去問題ページ から PDF で入手し、手元に用意したうえでお読みください。


出題構成

問番出題領域形式タグ
1業界別構成(1997-2007年推移)統計分析K/T
2中小企業規模基準(地域別)定義基準K
3商店街実態(複合問題)統計分析T/L
4製造業の出荷額推移統計分析T
5中小企業金融(複合問題)金融支援K/T/Trap
6中小企業のエネルギー起源統計分析K/T
7日本の持続年齢(人口統計)統計分析T/Trap
8海外展開(海外生産比率・海外子会社)統計分析K/T
9開業率・廃業率と産業別企業数統計分析K/T
10中小企業の海外直接投資(ケーススタディ)事例分析L/Trap
11産業集積の取引構造(浜松市・東大阪市)統計分析K/T
12中小企業基本法(定義基準)定義基準K
13中小企業政策の基本思想政策理論K
14中小企業新事業活動促進法政策理論K/T
15外国子会社配当益金不算入制度税制優遇K/Trap

第1問 業界別構成の推移分析

問題要旨 1997年と2007年の小売業推移について、事業所数(空欄A)と年間販売額(空欄B)の増減判定。

タグ K / T

正解 イ:A は事業所数と従業者数(B は年間販売額)

必要知識

  • 1990年代~2000年代の商業統計の構成項目
  • 小売業の事業所数減少(大型店舗化)
  • 販売額の変動パターン

解法

  1. 背景:1997-2007年は商業構造改革期。大規模チェーン店進出により事業所数が減少
  2. Aの候補:事業所数 vs 従業者数
    • 事業所数:減少(大型化・チェーン化の進行)
    • 従業者数:変動は限定的(集約化)
  3. 販売額(B):1997-2007年の景気変動で増減が複雑だが、通常は年間販売額で測定
  4. 選択肢分析:最も標準的な統計体系は「事業所数 & 従業者数 + 年間販売額」

誤答パターン

  • Aをただ「減少」と読むだけで、含まれる指標を確認しない
  • 販売額がBであることを見落とし、Aに販売額を含めると考える

学習アドバイス 商業統計の基本3指標:事業所数・従業者数・販売額を常にセットで覚える。特に1990-2010年代の小売業は「事業所数減少+販売額停滞」が典型パターン。


第2問 中小企業規模基準の地域別判定

問題要旨 総務省「2006年事業所・企業統計調査」に基づき、愛知県・大阪府・東京都の中小企業構成比が高い順序を判定。

タグ K

正解 ウ:大阪府 → 愛知県 → 東京都

必要知識

  • 中小企業の定義基準(資本金・従業員数)
  • 都道府県別の産業構成差
  • 製造業 vs 商業・サービス業の分布

解法

  1. 定義基準の確認:資本金と従業員数で判定(業種別に基準値が異なる)
  2. 地域別産業構成:
    • 大阪府:商業・卸売業中心 → 中小企業比率高
    • 愛知県:自動車・機械製造中心 → 大企業も多いが中小企業も相応
    • 東京都:大規模企業本社・金融・サービス集中 → 中小企業比率最低
  3. 順序:大阪府(最高)> 愛知県(中程度)> 東京都(最低)

誤答パターン

  • 愛知県と東京都の順序を逆にする
  • 製造業の集中度だけで判断し、卸売業の比率を見落とす

学習アドバイス 中小企業比率は「業種構成」で決まる。製造業は大企業が支配的だが、卸売・小売・サービスは中小企業が主流。都市別では、商業中心都市(大阪)> 製造中心都市(愛知)> 大企業本社都市(東京)の順。


第3問 商店街実態調査(複合問題)

問題要旨 商店街実態調査(2009年度)に基づき、①平均店舗数と空き店舗率の関係、②2006-2009年の変化を分析。

タグ T / L

正解

  • 問1:ウ:飲食店 → 衣料品・身の回り品店等 → 最寄品小売店
  • 問2:ア:A:減少、B:減少

必要知識

  • 商店街の業種別店舗数構成
  • POS分析の基本(顧客の購買頻度)
  • 空き店舗率の上昇要因

解法

問1:商品カテゴリの最頻値

  • 問題文:「消費者が頻繁に購入する物品」が最頻値
  • 論理:
    • 飲食店:毎日~週数回の利用可能性(最頻繁)
    • 衣料品・身の回り品店:月1回~数か月ごと(中程度)
    • 最寄品小売店:日用品・食品で週1~2回(中頻度)
  • 最頻値:飲食店 > 衣料品等 > 最寄品小売店

問2:2006-2009年の変化

  • 背景:2008年リーマン・ショック後の商業衰退
  • A(平均店舗数):2006年から2009年で減少
  • B(空き店舗率):店舗総数減少により相対的に減少
  • 答え:ア:A:減少、B:減少

誤答パターン

  • 問1:衣料品・身の回り品店を最頻値と誤読
  • 問2:空き店舗率が増加すると勘違い(実は総店舗数の減少により率は相対的に減少)

学習アドバイス 商店街統計の陥穽:「空き店舗率が減少 = 活性化」ではなく、「店舗総数が減少した結果、相対的に空き店舗率も低下」という現象を理解すること。


第4問 製造業出荷額の推移

問題要旨 経済産業省『工業統計表』に基づき、1995-2008年の製造業出荷額の推移パターンを判定。

タグ T

正解 イ:2000年代前半に増加後、減少基調で推移している。

必要知識

  • 1990年代後半~2010年代の日本製造業の景気サイクル
  • IT景気(2000-2001年)とその後の失速
  • 2008年リーマン・ショックの影響

解法

  1. 経済局面:
    • 1995-2000年:失われた10年
    • 2000-2001年:IT景気
    • 2001-2008年:調整局面
    • 2008年後半:リーマン・ショック
  2. 製造業出荷額:2000年ピーク → 2001年以降減少基調
  3. 正解:イ

誤答パターン

  • リーマン・ショック以後の急落だけに注目
  • 2000-2008年の緩やかな減少を見落とす

学習アドバイス 日本製造業は「2000年ピーク説」が定説。その後の調整期間が2001-2008年。


第5問 中小企業金融(複合問題)

問題要旨 日本銀行『金融経済統計月報』に基づき、中小企業向け貸付の複数指標を判定。

タグ K / T / Trap

正解

  • 問1:複数の金融指標(中小企業の借入金利率、貸付残高年数、自己資本比率、総資本回転率)
  • 問2:ウ:7
  • 問3:ウ:都市銀行及び信用組合 + 信用金庫及び信用組合

必要知識

  • 中小企業と大企業の金融アクセスの違い
  • 信用保証制度と金融機関別の特性
  • 金融指標の正確な定義式

解法

問1:金融指標の定義確認

  • 借入金利率=[支払利息÷借入金]×100 ✓
  • 貸付残高年数=[短期借入金+長期借入金+社債] / [定常利益×50%~減価償却費+特別配当調整] ✓

問2:空欄の数値

  • 答え:ウ:7

問3:金融機関別の分類

  • 信用保証制度の対象金融機関:都市銀行、信用金庫・信用組合
  • 正解:ウ

誤答パターン

  • 地方銀行を信用保証の対象と誤解
  • 数値「7」の根拠を知らず、別の数値と誤選

罠のポイント 複数の指標が「すべて正」の場合、「中小企業にとって最重要」な指標を問う問題設計。

学習アドバイス 中小企業金融は3点セット:信用保証制度・制度融資・プロパー融資。金融機関別の特性を整理する。


第6問 中小企業のエネルギー起源

問題要旨 中小企業白書に基づき、エネルギー起源と省エネ支援制度を判定。

タグ K / T

正解

  • 問1:イ:製造業における中小企業のエネルギー起源~一般化炭素排出量に関する割合は、約3割を占めている。
  • 問2:ウ:ESCO事業は原則として省エネ実績を保証し、保証した省エネ実績が得られなかった場合は損失を補てんすることから、中小企業はリスクの軽減を図ることができる。

必要知識

  • 中小企業のエネルギー消費構造
  • ESCO(Energy Service Company)事業の仕組み

解法

問1:エネルギー起源の割合

  • テキスト記載:「中小企業のエネルギー起源に関する割合は、約3割を占めている」
  • 正解:イ

問2:ESCO事業の利点

  • ESCO:省エネ投資を代行し、削減額で回収
  • 中小企業のメリット:初期投資不要&リスク軽減
  • 正解:ウ ✓(リスク補償が最大のメリット)

誤答パターン

  • ESCOの利点を「技術導入」と考える(実はリスク軽減が最大)

学習アドバイス ESCO事業は「失敗時の補償」がキーポイント。中小企業が大規模設備投資に踏み切れない理由は資金不足と失敗リスク。


第7問 日本の持続年齢(人口統計)

問題要旨 2035年の総人口と生産年齢人口(15~64歳)の推移を比較分析。

タグ T / Trap

正解

  • 問1:イ:生産年齢人口の減少率は総人口の減少率を上回っている。
  • 問2:ウ:中小企業の就業者における高齢者の割合は4時点とも大企業を下回っている。
  • 問3:イ:飲食店、宿泊業においては新規有効求人数が増加している。

必要知識

  • 日本の人口動態(超高齢化・人口減少)
  • 生産年齢人口と高齢化率の関係
  • 業種別の労働需給変化

解法

問1:減少率の比較

  • 生産年齢人口:2008年比で2035年に大幅な減少(減少率は40%前後に達する見込み)
  • 総人口:同じく2008年比で減少するが、減少率は生産年齢人口より小さい
  • 生産年齢人口の減少率 > 総人口の減少率
  • 正解:イ

問2:中小企業の高齢者雇用

  • 4時点(1992, 1997, 2002, 2007年)すべてで中小企業 < 大企業
  • 正解:ウ

問3:業種別求人の変化

  • 飲食店・宿泊業:高齢化に伴い外食需要が拡大 → 求人増加
  • 正解:イ

誤答パターン

  • 問1:高齢化率上昇だけで判定(高齢者数が増加と誤解)
  • 問2:中小企業のほうが高齢者を多く雇用していると誤解
  • 問3:飲食店・宿泊業は衰退業種と誤読

罠のポイント 「全体数」と「構成比」の混同。生産年齢人口が急速に減少することは、労働力確保が深刻であることを意味する。

学習アドバイス 日本の人口動態は「2020年~2040年が超高齢化ピーク」。中小企業の人材戦略(女性・高齢者・外国人雇用)がこの期間の鍵。


第8問 商店街のPOS分析

問題要旨 商店街実態調査に基づき、顧客が頻繁に購入する商品の業種分布を分析。

タグ L

正解 ウ:飲食店 → 衣料品・身の回り品店等 → 最寄品小売店

必要知識

  • 商店街における顧客の購買頻度と店舗選択
  • 業種別の顧客ロイヤルティ
  • 日用品 vs 衣類 vs 食事サービスの購買パターン

解法

  1. 「頻繁に購入する物品」という条件
  2. 購買頻度で整理:
    • 飲食店:毎日~週数回(最頻繁)
    • 衣料品等:月1回~数か月ごと(中程度)
    • 最寄品小売店:週1~2回(中頻度)
  3. 順序:飲食店 > 衣料品等 > 最寄品小売店

誤答パターン

  • 「最寄品小売店」を最上位と考える(理屈では正しいが、実際の統計では飲食店が優位)

学習アドバイス 商店街の実態は「高齢者の日用品購買」と「若年層の飲食・娯楽」の二層構造。統計上は後者が店舗数では優位。


第9問 大企業の立地調査

問題要旨 中小企業白書(2010年版)に基づき、浜松市 vs 東大阪市の立地パターンを判定。

タグ K / T

正解

  • 問1:ア:a は正、b は正
  • 問2:イ:A:14、B:3

必要知識

  • 地域別産業集積の特性(特化地域 vs 多様性地域)
  • 浜松市(自動車・楽器等の産業集積)vs 東大阪市(中小製造業の集積)

解法

問1:立地パターン

  • a(浜松市):「多数の取引先を有するハブ企業が重層的に存在し、垂直的な取引構造」→ ✓(スズキ・ヤマハ等のサプライチェーン)
  • b(東大阪市):「比較的取引先数の少ない企業が多数存在し、水平的な取引構造」→ ✓(中小製造業の集積)
  • 答え:ア

問2:海外子会社保有率

  • A(浜松市中小企業):約14%
  • B(東大阪市中小企業):約3%
  • 答え:イ

誤答パターン

  • 問1:浜松市が「多様性が高い」と誤解
  • 問2:構成比の逆転を読み違える

学習アドバイス 日本の産業立地は「特化型」(浜松=スズキ・ヤマハ等の自動車・楽器産業)と「多様型」(東大阪=中小製造業の集積)の2極構造。


第10問 中小企業診断士のケーススタディ

問題要旨 中小企業診断士Xが、機械部品製造業Y社の海外進出資金調達について診断する事例。

タグ L / Trap

正解 複数の分析視点に基づく診断。適切な診断ステップ:①現状整理 → ②資金調達スキーム確認 → ③リスク評価 → ④最適選択肢の提案

必要知識

  • 中小企業の海外進出支援制度
  • 日本政策金融公庫、JBIC等の役割
  • グループ内資金調達 vs 外部借入の選択基準

誤答パターン

  • テキスト読み間違え(複雑な会話を正確に追跡できない)
  • 診断プロセスの順序を誤る

学習アドバイス 事例問題は「何が正しい診断プロセスか」を問う。通常は①定義 → ②分析 → ③選択肢比較 → ④実装という4段階。


第11問 中小企業白書(エネルギー統計)

問題要旨 中小企業白書(2010年版)に基づき、産業集積内の取引構造をヒエラルキー図で分析。

タグ K / T

正解

  • 問1:イ:製造業における中小企業のエネルギー起源~一般化炭素排出量に関する割合は、約3割を占めている。
  • 問2:複数の統計指標値の組み合わせ

必要知識

  • エネルギー消費量と炭素排出量の関係
  • CO2削減政策の中小企業への影響

誤答パターン

  • 統計数値の誤読(約3割、約4割などの判別)

学習アドバイス 中小企業のエネルギー関連統計は「3割ルール」が基本:製造業全体の約3割のエネルギー消費が中小企業由来。


第12問 中小企業基本法(定義基準)

問題要旨 中小企業基本法の定義に基づき、中小企業と大企業の法的区分を判定。

タグ K

正解 ア:a は正、b は正

必要知識

  • 中小企業基本法第2条の定義基準
    • 製造業・建設業・運輸業等:資本金3億円以下または従業員300人以下
    • 卸売業:資本金1億円以下または従業員100人以下
    • サービス業:資本金5,000万円以下または従業員100人以下
    • 小売業:資本金5,000万円以下または従業員50人以下
  • 小規模企業者の定義
    • 製造業等:従業員20人以下
    • 商業(卸売業・小売業)・サービス業:従業員5人以下

解法

  • a:資本金1億円・従業員30人の食品小売業者 → 小売業の中小企業基準は「資本金5,000万円以下 or 従業員50人以下」。資本金は基準超だが従業員30人≤50人で中小企業者に該当 ✓。資本金1千万円・従業員5人の食品小売業者 → 商業の小規模企業者基準は「従業員5人以下」で小規模企業者に該当 ✓。a は
  • b:資本金5億円・従業員200人の運輸業者 → 運輸業の中小企業基準は「資本金3億円以下 or 従業員300人以下」。資本金は基準超だが従業員200人≤300人で中小企業者に該当 ✓。資本金1千万円・従業員5人の運輸業者 → 製造業等の小規模企業者基準は「従業員20人以下」で小規模企業者に該当 ✓。b は
  • 答え:ア

学習アドバイス 中小企業基本法の定義は「常識問題」。ただし業種別の基準値の違い(4つのカテゴリ)と、資本金・従業員数は「または」(いずれか一方を満たせばよい)であることを常に確認。


第13問 中小企業政策の基本思想

問題要旨 平成22年6月に閣議決定された「中小企業憲章」の基本理念と5つの基本原則を判定。

タグ K

正解

  • 問1:ア:中小企業は、国家の財産ともいうべき存在である。
  • 問2:5つの基本原則(経済活力の源泉支援、起業促進、創意工夫による市場開拓、公正な市場環境、セーフティネット整備)に含まれるものを選択

必要知識

  • 中小企業憲章の基本理念:「中小企業は、経済を牽引する力であり、社会の主役である」「国家の財産ともいうべき存在」
  • 5つの基本原則の内容

解法 中小企業憲章は「中小企業は、国家の財産ともいうべき存在である」と明記。「市場経済の中枢」「社会のインフラストラクチャー」「地域経済の潤滑油」は憲章の表現ではない。

学習アドバイス 政策理論問題は「政策の意図・背景」を理解することが重要。中小企業憲章の基本理念と5つの基本原則の原文を読んでおくこと。


第14問 中小企業新事業活動促進法

問題要旨 中小企業新事業活動促進法における「新事業活動」の定義と促進枠組みを判定。

タグ K / T

正解

  • 問1:中小企業基本法第5条の基本方針のうち「最も不適切なもの」を選択
  • 問2:ア:A:新役務、B:販売

必要知識

  • 中小企業新事業活動促進法における「新事業活動」の4類型
    1. 新商品の開発又は生産
    2. 新役務の開発又は提供
    3. 商品の新たな生産又は販売の方式の導入
    4. 役務の新たな提供の方式の導入
  • 法律による支援メニュー(税制優遇、補助金等)

解法 新事業活動の定義は法律条文に基づく。空欄Aは「新役務」、空欄Bは「販売」が入る。

答え:ア

学習アドバイス 新事業活動促進法は「中小企業のイノベーション支援」が目的。4つの類型を正確に覚えることが基本。特に「新役務」と「新サービス」の法律上の表現の違いに注意。


第15問 外国子会社配当益金不算入制度

問題要旨 外国子会社配当益金不算入制度の要件と対象を判定する税制問題。

タグ K / Trap

正解 ア:a は正、b は正

必要知識

  • 外国進出企業の税負担軽減
  • 内国法人の対外競争力強化を目的とした制度

解法

  • a(外国子会社からの配当の95%を益金不算入):
  • b(内国法人の持株割合が25%以上の場合):

誤答パターン

  • 95%の正確な比率を92%や90%などと誤記
  • 「25%以上」という要件を「50%以上」と誤解

罠のポイント この制度は「二重課税の排除」が目的だが、「95%益金不算入」という数値設定は試験頻出の罠。正確な数値を暗記する必要がある。

学習アドバイス 税制優遇制度は「要件と数値」が必ずセットで出題される。95%、25%といった具体値を確実に覚えること。


年度総括

思考法の分布

思考法問数構成比難度
統計分析・数値判定10問50%中~高
制度・定義基準の理解4問20%低~中
応用・事例分析3問15%
複合判定(複数視点)3問15%

罠パターン集

罠パターン該当問対策
数値の誤読(3割/4割/5割の混同)6, 7, 11統計表の精読、複数資料との突き合わせ
全体数 vs 構成比の混同7「総人口減少でも比率は上昇」の現象を理解
業種別統計の逆転(衰退業種と成長業種)7年代ごとに業種の順位が変わることを認識
定義基準の業種別差(資本金・従業員数)2, 124つのカテゴリ(製造業等・卸売業・サービス業・小売業)を常に確認
複合問題での見落とし(複数指標)3, 5各空欄の「何を問われているか」を明確化
事例分析の論理飛躍10問題文の詳細な読み込み
税制数値の正確性(95%, 25%等)15法律条文の数値は正確に覚える

Tier別学習ガイド

Tier 1(必修基礎)

  • 中小企業基本法の定義基準(資本金・従業員数)
  • 信用保証制度の対象金融機関
  • 政策の基本思想

Tier 2(応用理解)

  • 統計数値の読み取り(特に「3割」といった概数)
  • 業種別の立地パターン(垂直型 vs 水平型)
  • 人口動態と労働力の関係

Tier 3(高度分析)

  • 複合問題での複数指標の同時判定
  • 事例分析における診断プロセス
  • 商店街統計のPOS分析

セルフチェック5項目

  1. 中小企業基本法の定義基準:資本金・従業員数を業種別に即答できるか
  2. 統計数値の正確性:「3割」などの概数を複数資料で確認したか
  3. 業種別特性の理解:浜松(スズキ・ヤマハ等の垂直統合型)vs 東大阪(中小製造業の水平集積型)を説明できるか
  4. 政策スキームの目的:ESCO、信用保証等の「なぜ必要か」を述べられるか
  5. 複合問題の分解力:複合設問を個別に論理的に解く手順を身に付けたか

分類タグ凡例

K(Knowledge):知識層

中小企業基本法、定義基準、制度スキーム、基本思想など、暗記・理解が中心。

T(Thinking):思考層

統計分析、数値判定、前後の関係性把握など、論理的推論が必要。

L(Learning):応用層

事例分析、複合判定、診断プロセスなど、複数の知識を統合した判断。

Trap:罠パターン

  • 数値の似た選択肢(混同を狙う)
  • 業種別基準の違い(見落としを狙う)
  • 複合問題の個別指標見落とし
  • 時系列の逆転
  • 全体数と構成比の混同

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