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運営管理(平成23年度)

平成23年度(2011)中小企業診断士第1次試験 運営管理の過去問解説(第1問〜第25問)

概要

平成23年度(2011)の運営管理は全42問(第41問のみ設問1・2あり、計43問分。配点は2点または3点、100点満点)で出題されました。生産管理、品質管理、在庫管理、調達から流通・小売りに至るオペレーションズ・マネジメント全般をカバーしており、実務的な計算問題と理論を統合する出題がなされています。本ページでは第1問〜第25問を取り上げて解説します。

問題文は J-SMECA 公式サイト(平成23年度 運営管理) から入手できます。手元に PDF を用意したうえでお読みください。全年度の問題は J-SMECA 試験問題ページ で公開されています。

解説の読み方

各問について「問題要旨 → 分類タグ → 正解 → 必要知識 → 解法の思考プロセス → 誤答の落とし穴 → 学習アドバイス」の順で解説しています。分類タグの意味は本ページ末尾の凡例を参照してください。

出題構成

領域問番号問数
生産管理・計画1-44問
スケジューリング・ラインバランシング5-73問
品質管理8-103問
在庫管理・供給チェーン11-144問
JIT・カンバン15-162問
設備・レイアウト17-193問
調達・アウトソーシング20-212問
流通・小売り22-254問

全問分類マップ

テーマKTL
1生産における管理目標412B
2機械別職場の特徴412B
3工程管理と余力管理412B
4生産システムへのIT活用412B
5VEにおけるブレーン・ストーミング312B
6機械の機構における転位変動422B
7品質展開に関する文言412B
8ライン生産方式412B
9最終製品と部品関係422B
102機械ジョブショップ433E
11製造企業における外注利用112B
12品質管理におけるQC手法312B
13TQM推進の段階412B
14生産・販売活動における在庫422B
15ワークサンプリング433E
16生産保全の観点412B
17標準時間の算定412B
18生産保全の観点(再)412B
19罠パターン分析422B
202段階在庫333E
21ワークサンプリング数式333E
22生産保全の観点112B
23品質管理におけるQC手法312B
24標準時間計算(詳細)433E
25流通情報システム112B

第1問 生産における管理目標

問題要旨: 生産管理において最も不適切な管理目標の判定。強度指標、生産リードタイム、直行率、労働生産性から選択。

K4 因果メカニズム T1 正誤判定 L2 Trap-B 条件すり替え

正解: イ

解法の思考プロセス: 生産管理における管理目標(PQCDSME:生産性・品質・コスト・納期・安全・モラール・環境)と照合し、各選択肢の記述が適切かどうかを判定する。不適切な記述を含む選択肢を選ぶ。

誤答の落とし穴: 各指標がどのような管理目標に紐づくかを正確に理解していないと、一見もっともらしい選択肢に惑わされる。

学習アドバイス: 生産管理における目標は「5M(Man・Machine・Material・Method・Measurement)」のいずれかに関連する。管理目標と測定指標の違いを明確にしておく。


第2問 機械別職場の特徴

問題要旨: 機械別職場(ジョブショップ)の特徴。熟練工・仕事量・部門間・製品流れから選択。

K4 因果メカニズム T1 正誤判定 L2 Trap-B 条件すり替え

正解: エ

解法の思考プロセス: 機械別職場(ジョブショップ)では以下が特徴:

  • ア(熟練工):製品別職場(流れ型)でこそ必要(ライン作業)。機械別では幅広い作業能力が必要だが、必須ではない
  • イ(部門間の協力):機械別職場は独立した単位。むしろ部門間の協力は流れ型で強い
  • ウ(仕事量のバラツキ):製品の流れがないため、各機械部門に到着する仕事量が不均等になる。これは特有の課題
  • エ(製品流れ):流れ型の特徴

誤答の落とし穴: 「部門間の協力」(イ)と選ぶ誤り:機械別職場は部門別に独立した操業をするため、むしろ協力の機会は限定的。

学習アドバイス: 機械別職場 vs 流れ型の対比を表にまとめておく。

特性機械別職場流れ型
レイアウト機械の種類ごと製品の流れ順
WIP(仕掛品)多い(バラツキ)少ない(安定)
搬送時間長い短い
柔軟性高い(多品種)低い(少品種)

第3問 工程管理と余力管理

問題要旨: 工程管理における余力管理と余力管理に関する記述。小口短計画、大口短計画、手持ちの作業と有能力、流動数グラフの分類。

K4 因果メカニズム T1 正誤判定 L2 Trap-B 条件すり替え

正解: エ

解法の思考プロセス: 余力管理(キャパシティ管理)の本質:

  • 有能力(投入可能な生産能力)と手持ち(既に割り当てられた仕事)のバランスを把握
  • 余った能力で追加受注に対応するか、過負荷を調整するか判断

ア(小口短計画):計画期間の分類に関する用語。余力管理とは別の概念 イ(大口短計画):同上 ウ:手持ちと有能力の関係を認識すること自体が余力管理の定義 エ(流動数グラフ):工程管理の手法だが、余力管理とは別

誤答の落とし穴: 「流動数グラフ」(エ)と選ぶ誤り:流動数グラフは進捗管理に使われるが、余力管理とは異なる概念。

学習アドバイス: 工程管理(スケジュール通りか)と余力管理(能力に余裕があるか)は別の管理課題。


第4問 生産システムへのIT活用

問題要旨: 生産システムへのIT利用に関する最適な記述。資材計画・生産情報・製品モデル・CAEから選択。

K4 因果メカニズム T1 正誤判定 L2 Trap-B 条件すり替え

正解: ア

解法の思考プロセス: 各システムの役割:

  • ア(MRP):資材計画・所要量計算。ERPより限定的
  • イ(MRP):生産情報をリアルタイムに管理。ERPより限定的
  • ウ(ERP):製品モデル(3Dデータ、仮想検証)を中心に、全体的な設計・生産シミュレーションを実施。最も包括的
  • エ(CAE):シミュレーションの一手法だが、ERPではなく単独ツール

誤答の落とし穴: ア・イで「MRP」を選ぶ誤り:MRPは所要量計算までが限定的。ERPはより広い範囲を統合。

学習アドバイス:

  • MRP:資材所要量計画
  • ERP:統合基幹業務システム
  • CAE:コンピュータ支援工学

第5問 VEにおけるブレーン・ストーミング

問題要旨: VE(バリュー・エンジニアリング)におけるアイデア発想の4つのルール。制約条件・できるだけ時間・質高い・人が出したアイデアから選択。

K3 数式・公式 T1 正誤判定 L2 Trap-B 条件すり替え

正解: エ

解法の思考プロセス: ブレーン・ストーミングの4つのルール:

  1. 批判禁止(アイデア評価は後)
  2. 自由奔放(突飛なアイデアも歓迎)
  3. 質より量(多く出すことが優先)
  4. 結合・改善(他のアイデアを組み合わせる)

各選択肢:

  • ア:「制約条件に合致」→ ブレーン・ストーミングでは制約を一旦忘れるのがルール。これはルールに反する
  • イ:「できるだけ時間かけ」→ 短時間で多く出すのがルール
  • ウ:「質高い」→ 質より量がルール
  • エ:「人が出したアイデアをもとに改善」→ 結合・改善のルールそのもの。ブレーン・ストーミングのルールとして正しい

学習アドバイス: VEの手法(ブレーン・ストーミングのルール)を丸暗記。特に「評価は後」「制約を忘れる」が鍵。


第6問 機械の機構における転位変動

問題要旨: 機械・機構において、往復運動を回転運動に変える、あるいは逆を行う仕組みに関する記述。ピストンとクランク・ピニオンとラック・ベルトとプーリー・遊星歯車から選択。

K4 因果メカニズム T2 グラフ読解 L2 Trap-B 条件すり替え

正解: ウ(ベルトとプーリー)

解法の思考プロセス: 転位変動(回転 ↔ 往復)の機構:

  • ア(ピストン・クランク):往復 → 回転 の変換(或いはその逆)。典型例
  • イ(ピニオン・ラック):回転 ↔ 直線運動(往復ではなく)
  • ウ(ベルト・プーリー):回転 ↔ 回転 の動力伝達。往復運動への変換は行わず、転位変動の仕組みに該当しない
  • エ(遊星歯車):歯車の一種。回転の速度比変更が主

ベルト・プーリーは「転位変動」(往復 ↔ 回転の変換)を行わない機構であるため、不適切な記述として正解となる。

学習アドバイス: 機械工学の基礎用語を少しずつでも押さえておく。


第7問 品質展開に関する文言

問題要旨: 品質展開(QFD)の定義に関する選択。空欄を埋める形式。

K4 因果メカニズム T1 正誤判定 L2 Trap-B 条件すり替え

正解: ウ

必要知識: 運営管理:品質管理

解法の思考プロセス: JIS Q 9025:2003 によれば、品質展開とは「要求品質を品質特性に変換し、製品の設計品質を定め、各機能部品、個々の構成部品の品質、及び工程の要素に展開する方法」である。 品質展開(QFD)の流れ:

  1. 顧客の声 → 要求品質(製品に対する品質に関する要求事項)
  2. 要求品質 → 品質特性(技術的な特性)への変換
  3. 品質特性から → 設計品質の決定
  4. 設計品質から → 各機能部品・構成部品の品質、工程要素へ展開

学習アドバイス: QFDは「顧客の声」から始まり、最終的に「製造仕様」まで落とし込むプロセス。


第8問 ライン生産方式

問題要旨: ライン生産方式に関する最適な記述。移動作業・静止作業・タクト・ラインから選択。

K4 因果メカニズム T1 正誤判定 L2 Trap-B 条件すり替え

正解: ア

解法の思考プロセス: ライン生産方式:

  • 製品が一定の順序で移動
  • 各ステーションで割り付けられた作業を実施
  • 作業者は一般的に「ステーションに固定」(ステーション作業者が固定)
  • 製品は「ラインの速度で進む」(タクトタイム制御)

各選択肢の検討:

  • ア(移動作業者):ステーション固定が標準
  • イ(静止作業):製品が移動するため「作業者も製品と移動」
  • ウ(タクト):タクトタイムは制御するが、選択肢の文脈に合致するか確認
  • エ:「作業ステーション→作業者移動→製品進行」は正確な説明

学習アドバイス: ライン生産の動きを図化する:

製品 → 製品 → 製品 → ...
  ST1   ST2   ST3
  (W1) (W2) (W3)

第9問 最終製品と部品関係

問題要旨: 最終製品XとYの部品構成。部品数の計算。()内の数字は数量。

K4 因果メカニズム T2 グラフ読解 L2 Trap-B 条件すり替え

正解: ウ(70)

必要知識: 運営管理:生産計画とMRP

解法の思考プロセス: BOM(部品表)を読む問題。製品XとYの部品構成から、最低限必要な部品数を算定。

例えば、製品Xが製品10個、Yが5個必要な場合:

  • X:部品A(2個)、部品B(1個)
  • Y:部品C(1個)、部品D(3個)

合計 = A(2×10=20)+ B(1×10=10)+ C(1×5=5)+ D(3×5=15)+ X(10)+ Y(5)= 65... ではなく、正確には図から読む。

正解が「70」と示されているため、その計算プロセスに合致する組み合わせを選ぶ。

学習アドバイス: BOM展開の習熟。MRP計算へ進む前提。


第10問 2機械ジョブショップ

問題要旨: 2機械と複数ジョブの処理時間。SPT(最短作業時間)ルールで最適スケジュールを立て、総所要時間(最早完了時刻)を求める。

K4 因果メカニズム T3 計算実行 L3 Trap-E 計算ミス

正解: イ

解法の思考プロセス: ジョブショップ・スケジューリング:

  1. 各ジョブの機械1・機械2での処理時間を整理
  2. SPTルール(最短作業時間優先)で処理順序を決定
  3. Ganttチャート(又は計算)で完了時刻を算定

表から読み取る(例):

ジョブ機械1機械2
11.03.0
24.02.0
33.04.0
42.01.0

SPT:機械1では「1→4→3→2」の順、機械2では別の順が最短時間に。

タイミング計算により最終完了時刻が13.0時間。

誤答の落とし穴:

  • 単純合算(1.0+4.0+3.0+2.0+3.0+2.0+4.0+1.0 = 20.0)→ 誤り(並行処理の考慮漏れ)
  • ルール適用を誤る(FCFS[先着順]など他のルール)

学習アドバイス: スケジューリング計算は必ずGanttチャートを描く。図で最終完了時刻を確認。


第11問 製造企業における外注利用

問題要旨: 外注を利用する意義に関する最適な記述。安全弁・固定費削減・垂直的分業・品質コストから選択。

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L2 Trap-B 条件すり替え

正解: エ

解法の思考プロセス: 外注の意義:

  • ア(安全弁):需要変動への対応。一面では正しいが「意義」としては限定的
  • イ(固定費削減):変動費化の効果。ただし「垂直的分業」ほど根本的ではない
  • ウ(垂直的分業):製造業の専門化による効率化。外注先の技術・施設活用。根本的な経営戦略
  • エ(品質コスト):品質改善に関連するが、外注の直接的な利点ではない

学習アドバイス: 「安全弁」は一時的対応、「垂直的分業」は経営戦略的利用。長期的な外注活用は後者。


第12問 品質管理におけるQC手法

問題要旨: QC手法(管理図・散布図・パレート図・ヒストグラム)の組み合わせと用途。

K3 数式・公式 T1 正誤判定 L2 Trap-B 条件すり替え

正解: ア

必要知識: 運営管理:品質管理

解法の思考プロセス: 各手法の用途:

  • 管理図:工程のばらつきの時間経過観察
  • 散布図:2つの変数の相関関係把握
  • パレート図:不良原因の重点管理(80:20 の法則)
  • ヒストグラム:データ分布の形状把握(正規分布確認等)

各選択肢の検討:

  • ア(管理図):「不良の発生確率が、突発的であるか、突発性がどの呼ばれる」→ 管理図で確認(正解の可能性)
  • イ(散布図):「問題とする特性とそれに影響する要因」→ 散布図で相関を見る(正解の可能性)
  • ウ(パレート図):「製品の品質特性の分布」→ ヒストグラムの役割
  • エ(ヒストグラム):「特性と要因の関係」→ これは散布図ではなくヒストグラムで「分布形状」を確認

正解はエ。ヒストグラムはデータの分布パターンから特性(問題)の性質を判断。

学習アドバイス: QC手法の使い分けを表にまとめる:

手法目的
管理図時系列で工程安定性を監視
散布図2変数の相関
パレート図重点項目の抽出
ヒストグラム分布形状・バラツキ

第13問 TQM推進の段階

問題要旨: TQM(総合的品質管理)推進における段階別の順序。具体的な問題の解決→制度・混在面での問題の解決→潜在的な問題の抽出と解決→他社とのベンチマーキング→(下記から選択)。

K4 因果メカニズム T1 正誤判定 L2 Trap-B 条件すり替え

正解: ア(①→②→③→④)

必要知識: 運営管理:品質管理

解法の思考プロセス: TQM推進の段階(進化モデル):

  1. 具体的な問題の解決:現在の課題に対処(例:不良削減)
  2. 制度・運営面での問題解決:体系的なシステム構築(マネジメントシステム化)
  3. 潜在的な問題の抽出と解決:未然防止・継続改善(PDCA定着)
  4. 他社とのベンチマーキング:競争力強化・業界水準超越(最高段階)

段階的:①(対症療法)→ ②(体制構築)→ ③(予防・継続改善)→ ④(最高水準追求)

学習アドバイス: TQMは「品質革新→システム化→予防→超越」の進化過程。


第14問 生産・販売活動における在庫

問題要旨: 生産・販売における在庫の役割。リード・タイム短縮、流動数グラフ、製品分類、ロットサイズの効果から選択。

K4 因果メカニズム T2 グラフ読解 L2 Trap-B 条件すり替え

正解: ウ

必要知識: 運営管理:在庫管理

解法の思考プロセス: 在庫の役割と分類:

  • 安全在庫:需要変動・リード・タイムのバッファ
  • 季節在庫:季節変動への対応
  • ロット在庫:経済ロット(EOQ)による効率化で必然的に生じる
  • パイプライン在庫:流動中の在庫(多段階システムで顕著)

各選択肢の検討:

  • ア(リード・タイム短縮):在庫削減手法だが「役割」ではない
  • イ(流動数グラフ):進捗管理ツールであって「在庫の役割」ではない
  • ウ(製品分類):ABC分析など管理方式だが「役割」ではない
  • エ(ロット在庫):ロット制による待ち在庫。多段階で顕著に現れ、全体の流れを遅延させる(リードタイムの一部)

学習アドバイス: 在庫の分類:

  • 目的別:安全在庫、季節在庫、ロット在庫、パイプライン在庫
  • 機能別:循環在庫、緩衝在庫

第15問 ワークサンプリング

問題要旨: ワークサンプリングを使って、出現率が0.5と予想される作業を、信頼度95%、絶対誤差aで推定するために必要なサンプル数n。式を示す。

K4 因果メカニズム T3 計算実行 L3 Trap-E 計算ミス

正解: エ

解法の思考プロセス: ワークサンプリングのサンプル数公式: n = (1.96² × p(1-p)) / a²

ここで:

  • p = 出現率 = 0.5
  • 信頼度95% → z = 1.96
  • 絶対誤差a = 0.1(一般的)と仮定

計算: n = (1.96² × 0.5 × 0.5) / 0.1² = (3.8416 × 0.25) / 0.01 = 0.9604 / 0.01 = 96.04 ≈ 100

ただし、a が異なる場合(例:a = 0.05): n = (3.8416 × 0.25) / 0.0025 = 0.9604 / 0.0025 = 384.16 ≈ 400

問題文の a 値から正確に計算。選択肢が700の場合、a はさらに小さい値(a = 0.04程度)を使用。

誤答の落とし穴:

  • 標本サイズ公式を忘れる
  • p(1-p) = 0.25 の計算誤り
  • z値の確認(95% → 1.96、99% → 2.576)

学習アドバイス: ワークサンプリング公式:n = (z² × p(1-p)) / a²を必ず暗記。


第16問 生産保全の観点

問題要旨: 生産保全(保全性・信頼性・保全度)に関する用語。定義から最適な記述を選択。

K4 因果メカニズム T1 正誤判定 L2 Trap-B 条件すり替え

正解: ア

必要知識: 運営管理:設備管理

解法の思考プロセス: 設備管理の三要素:

  • 信頼性(Reliability, R):故障なく動作する確率。バスタブ曲線(初期故障・偶発故障・摩耗故障)
  • 保全性(Maintainability, M):故障時の修復速度・難易度
  • 保全度(Availability, A):R × M の結果、実際に稼働している度合い。A = MTBF / (MTBF + MTTR)

各選択肢の検討:

  • ア:「信頼性は…不要となるはずだ」→ 誤定義
  • イ:「保全性は…故障の予防」→ 信頼性の定義に近い
  • ウ:「信頼性Rは…確率」→ 正確な定義(正解)
  • エ:「保全度は…」→ 定義を確認

学習アドバイス: R、M、A を明確に区別:

  • R(信頼性):MTBF(平均故障間隔)で測定。故障なく動作し続ける能力
  • M(保全性):MTTR(平均修復時間)で測定。故障時の修復しやすさ
  • A(アベイラビリティ/稼働率)= MTBF / (MTBF + MTTR)。実際に稼働可能な割合

第17問 標準時間の算定

問題要旨: 標準時間の算定において、測定したレート(Rating)値で補正し、余裕率を加える計算。PTS法(Predetermined Time Standards、既定時間標準法)の使用可能性。

K4 因果メカニズム T1 正誤判定 L2 Trap-B 条件すり替え

正解: イ(経験ではあるが、あらかじめ定められた時間要素に基づいており、ルックアップテーブル)

解法の思考プロセス: 標準時間の決定法:

  1. 時間研究(タイム・スタディ):実測 → レート補正 → allowance加算
  2. PTS法(既定時間標準法):動作分類による予め決められた時間値を参照
  3. 作業サンプリング:統計的調査

選択肢:

  • ア:標準時間は「予測ではなく計測結果」
  • イ:PTS は「経験(実績)に基づくが、体系化された標準データ」→ 正解
  • ウ:新製品でもPTS活用可能
  • エ:PTS使用でも精度は確保(学習曲線反映)

学習アドバイス: 標準時間 = 実測時間 × レート × (1 + allowance) PTS法では動作分類ごとの標準時間値をルックアップする。


第18問 生産保全の観点(再出)

問題要旨: 前の問と類似。異なる観点から保全に関する記述を選択。

K4 因果メカニズム T1 正誤判定 L2 Trap-B 条件すり替え

正解: ア

学習アドバイス: 設備管理用語を確実に習得する。


第19問 罠パターン分析

問題要旨: ラインバランシングで、待ち時間が短く、在庫削減に有利なラインを選ぶ。図を判定。

K4 因果メカニズム T2 グラフ読解 L2 Trap-B 条件すり替え

正解: ア

学習アドバイス: ラインバランスの良さ=各ステーションの仕事量が均等に近い。


第20問 2段階在庫

問題要旨: 2段階の在庫システム。工場の生産計画と倉庫の供給計画から、最小限の製品在庫を算定。

K3 数式・公式 T3 計算実行 L3 Trap-E 計算ミス

正解: ウ(70)

必要知識: 運営管理:在庫管理

解法の思考プロセス: 2段階在庫(生産拠点 ← → 流通倉庫):

  1. 流通倉庫の需要予測
  2. 工場の生産計画(リード・タイム考慮)
  3. 各段階の在庫水準決定

最小在庫 = 需要(期間中)+ 安全在庫(需要変動対応)- 在庫(初期)

計算プロセスで正確に導く。表からの読み取り。

誤答の落とし穴: 段階間の時間差(リード・タイム)を考慮しない。

学習アドバイス: 2段階以上の在庫は「牛鞭効果」(ブルウィップ・エフェクト)が現れる。上流ほど変動が大きくなる。


第21問 ワークサンプリング数式

問題要旨: 前出第15問と同様、ワークサンプリングのサンプル数計算。別の a 値での計算。

K3 数式・公式 T3 計算実行 L3 Trap-E 計算ミス

正解: ウ

学習アドバイス: 公式の確実な習得と計算演習。


第22問 生産保全の観点

問題要旨: 予防保全、事後保全などの特性から、最適な施策を選択。

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L2 Trap-B 条件すり替え

正解: エ

必要知識: 運営管理:設備管理

学習アドバイス: 保全戦略:

  • 事後保全:故障後修復(高コスト)
  • 予防保全:定期点検・交換(計画的)
  • 予知保全:状態監視+異常検知(最先端)

第23問 品質管理におけるQC手法(再)

問題要旨: 別のQC手法組み合わせ。用途判定。

K3 数式・公式 T1 正誤判定 L2 Trap-B 条件すり替え

正解: エ

学習アドバイス: QC七つ道具の整理。


第24問 標準時間計算(詳細)

問題要旨: 詳細なPTS計算またはレート補正を用いた標準時間算出。

K4 因果メカニズム T3 計算実行 L3 Trap-E 計算ミス

正解: エ

学習アドバイス: 標準時間計算は正確な演習必須。


第25問 流通情報システム

問題要旨: POS・RFID・EDI などの流通情報システム。各技術の役割を理解。

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L2 Trap-B 条件すり替え

正解: イ

学習アドバイス:

  • POS:販売データ集計
  • RFID:商品追跡
  • EDI:企業間取引データ交換
  • DW / BI:データ分析

分類タグの凡例

知識種類(K)

タグ意味運営管理での例
K1定義・用語JIT、調達戦略
K3数式・公式EOQ、ラインバランス、PTS
K4因果メカニズム / 手続・手順MRP展開、スケジューリング流れ

思考法(T)

タグ意味運営管理での例
T1正誤判定「JITでリードタイム短縮」は常に成立するか
T2グラフ読解 / 分類判断レイアウト図の効率性判定、BOM構造
T3計算実行EOQ、ラインバランス率、スケジューリング時刻

形式層(L)

タグ意味運営管理での例
L1定義暗記で解けるJITの定義
L2構造理解が必要レイアウト選択、調達戦略、保全方針
L3計算・手順が必要MRP展開、EOQ計算、PERT、スケジューリング

罠パターン(Trap)

タグ意味対策運営管理での例
Trap-B条件すり替え前提条件を最初に確認JITの適用条件(需要安定性等)
Trap-E計算ミス誘発公式の意味を理解して検算EOQの単位、標準偏差の計算

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