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運営管理(平成19年度)

平成19年度(2007)中小企業診断士第1次試験 運営管理の全問解説

概要

平成19年度(2007)の運営管理は全35問(設問合計41問、各2〜3点、100点満点)で出題されました。生産管理(管理目標・レイアウト・工程計画・スケジューリング・在庫管理等)と店舗・販売管理(店舗レイアウト・商品管理・マーチャンダイジング等)が中心です。

問題文は 中小企業診断士協会の過去問題ページ から PDF で入手できます。手元に用意したうえでお読みください。

解説の読み方

各問について「問題要旨 → 分類タグ → 正解 → 必要知識 → 解法の思考プロセス → 誤答の落とし穴」の順で解説しています。分類タグの意味は本ページ末尾の凡例を参照してください。

出題構成

領域問番号問数
生産管理(管理目標・レイアウト・製品開発・CAD/CAM等)1〜66問
5S・設備管理・作業研究・環境規格7〜104問
品質管理・工程計画・購買管理11〜133問
スケジューリング・材料・在庫管理14〜163問
PERT・需要予測・加工評価・セル生産17〜204問
建築・店舗レイアウト・商業施設・LSP・在庫政策21〜255問
品揃え・OTB・ABC・営業実績計算26〜294問
購買行動・ISM・価格弾力性・商品選定・陳列・売場配賦30〜356問

生産管理

第1問 管理目標

問題要旨: 管理目標に関する記述として、最も適切なものを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L1

正解: エ(リードタイムとは、発注してから納入されるまでの時間、あるいは、素材が準備されてから完成品になるまでの時間のことである)

解法の思考プロセス: 各選択肢は管理目標の用語定義を問う。ア(稼働率)、イ(仕事量)、ウ(付加価値)の記述にそれぞれ誤りがあり、エのリードタイムの定義が正確。

誤答の落とし穴: 稼働率の定義で「拘束時間に対する稼働可能な時間の比率」と「就業時間に対する稼働時間の比率」を混同しやすい。


第2問 SLP(システマティック・レイアウト・プランニング)

問題要旨: SLPに関する分析として、最も不適切なものを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L2

正解: ウ(基準日程の分析)

解法の思考プロセス: SLPの主要分析手法は、P-Q分析、アクティビティ相互関係の分析、物の流れの分析である。「基準日程の分析」は日程計画の領域であり、SLPの手法には含まれない。

誤答の落とし穴: SLPの手法を網羅的に把握していないと、もっともらしい選択肢に引きずられる。


第3問 製品開発

問題要旨: 製品開発に関する記述として、最も適切なものを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L2

正解: イ(組立図は、構成部品とそれらの関連の状態を表した図である)

解法の思考プロセス: ア(機能設計は製品企画段階ではなく製品設計段階)、ウ(製品開発に「生産量の変動への対応」は通常含まれない)、エ(製品寿命は企画から市場撤退までであり、完成までではない)がそれぞれ不正確。


第4問 CAD/CAM/CAE

問題要旨: コンピュータによる設計生産支援システムの空欄A〜Cに入る用語の組み合わせを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L2

正解: ア(A:CAD、B:CAM、C:CAE)

解法の思考プロセス: CADは製品形状のモデルをコンピュータ内部に作成し解析する。CAMはCADで作成されたデータから生産に必要な情報を生成し生産する方式。CAEは情報を統合的に処理し品質・製造工程を解析評価する方式。


第5問 職務設計

問題要旨: 職務設計に関する記述として、最も適切なものを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L2 Trap-D 混同誘発

正解: イ(同じ職場のメンバー間での応援や、協力、交替ができるようにすることは、集団作業化(grouping)にあたる)

解法の思考プロセス: ア(仕事の範囲を広げるのは職務拡大 job enlargement であり、職務転換 job rotation ではない)、ウ(質的に高度の仕事を与えるのは職務充実 job enrichment であり、職務拡大 job enlargement ではない)、エ(受け持ちの仕事を変えるのは職務転換 job rotation であり、職務充実 job enrichment ではない)。

誤答の落とし穴: job rotation / job enlargement / job enrichment の定義を正確に区別できないと誤答する。水平的拡大(enlargement)と垂直的拡大(enrichment)の違いが重要。


第6問 作業者工程分析

問題要旨: 作業者の動きを作業者工程分析で分析したとき、○記号の数を選ぶ

K4 因果メカニズム T3 計算実行 L2

正解: エ(4個)

解法の思考プロセス: 作業者工程分析の記号は、○(加工・作業)、□(検査)、▽(停滞・手待ち)、⇒(移動)。10の作業ステップのうち、②部品箱を開け部品を取り出す=○、⑤部品を取り付ける=○、⑥ネジで固定する=○、⑦塗料を塗る=○の4つが○記号に該当。①③⑩は移動(⇒)、④⑨は検査(□)、⑧は手待ち(▽)。

誤答の落とし穴: 「検査」を「加工」と混同したり、「移動」を「加工」に含めてしまうミス。


5S・設備管理・作業研究

第7問 5S活動

問題要旨: 作業現場の管理における5Sに関する記述として、最も適切なものを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L2 Trap-D 混同誘発

正解: イ(「捨てて良いものと保管しておくものの区別をするために、ルールを作り守るようにした」→「しつけ(躾)」)

必要知識: 5S = 整理・整頓・清掃・清潔・躾

解法の思考プロセス: ア(汚れを拭くのは「清掃」であり「清潔」ではない)、ウ(いらない物を廃棄するのは「整理」であり「整頓」ではない)、エ(取りやすいように並べるのは「整頓」であり「整理」ではない)。イのみ活動と5S用語が正しく対応。

誤答の落とし穴: 整理(不要物の除去)と整頓(定位置管理)、清掃(汚れ除去)と清潔(維持管理)の違いを正確に区別する必要がある。


第8問 設備総合効率(OEE)

問題要旨: 設備総合効率を求めるときに必要な項目として、最も不適切なものを選ぶ

K3 数式・公式 T1 正誤判定 L2

正解: ウ(付加価値率)

解法の思考プロセス: 設備総合効率(OEE)= 時間稼働率 × 性能稼働率 × 良品率。ア(時間稼働率)、イ(性能稼働率)、エ(良品率)はいずれもOEEの構成要素。ウ(付加価値率)はOEEとは無関係の指標。

誤答の落とし穴: 「付加価値率」を設備効率の一部と思い込むミス。OEEの3要素(時間稼働率・性能稼働率・良品率)を正確に覚える。


第9問 作業研究(作業領域)

問題要旨: 作業研究において、図の網掛けで示される作業領域の名称を選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L1

正解: ア(最大作業域)

解法の思考プロセス: 図は腕を最大限に伸ばして届く範囲を網掛けで示している。これは最大作業域に該当する。正常作業域は肘を体側につけた状態で前腕だけを動かして届く範囲。


第10問 環境ラベル(JIS Q 14021)

問題要旨: 環境ラベル及び宣言-自己宣言による環境主張(JIS Q 14021、ISO 14021)に関する記述として、最も不適切なものを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L1 Trap-A 逆方向誘発

正解: ア(「環境に安全」、「環境に優しい」という「環境主張」は、許されている)

解法の思考プロセス: JIS Q 14021では、「環境に安全」「環境に優しい」といった曖昧で検証不可能な主張は明確に禁止されている。この規格の基本要件は、環境主張に客観的根拠を求めることにある。

誤答の落とし穴: 消費者に訴えかける表現が「許されている」と誤解しやすい。JIS Q 14021は根拠なき曖昧な主張を厳格に禁止している。


品質管理・工程計画・購買管理

第11問 品質検査の目的

問題要旨: 品質検査の目的として、最も不適切なものを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L1 Trap-D 混同誘発

正解: イ(納入された品物について、要求された数量の存在を確認すること)

必要知識: 品質管理

解法の思考プロセス: 品質検査の目的は品質基準の充足確認であり、数量確認は検査の目的ではなく受入業務(搬入検収)の一部。ア(品質情報のフィードバックによる予防)、ウ(納入者への品質意識向上)、エ(不良品の流出防止)はいずれも検査の正当な目的。


第12問 工程計画の手順

問題要旨: 製品設計が完了した後の工程計画の手順として、最も適切なものを選ぶ

K4 因果メカニズム T1 正誤判定 L2

正解: エ(工程設計 → 作業設計 → 工程レイアウト設計 → 工程間の物流設計)

解法の思考プロセス: 工程計画はまず全体の工程設計で加工工程の順序を決め、次に作業設計で各工程の作業内容を詳細化し、レイアウト設計で設備配置を決め、最後に物流設計で工程間の移動を計画する。

誤答の落とし穴: 「レイアウト設計が先」「物流設計が先」と順序を誤って記憶するミス。作業内容が定まらなければレイアウトは決められない、という因果関係を理解する。


第13問 購買管理

問題要旨: 購買管理に関する記述として、最も不適切なものを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L1

正解: エ(コック倉庫方式の記述が不正確)

必要知識: 購買・外注管理

解法の思考プロセス: コック倉庫方式は、サプライヤーが購入者の工場敷地内に標準品を在庫し、購入者は使用した分だけ支払う方式(蛇口をひねるように必要な時に必要な量だけ調達)。選択肢エの記述はこの仕組みを不正確に説明している。


スケジューリング・材料・在庫管理

第14問 2工程直列ラインのサイクルタイム

問題要旨: 2つの工程が直列に連結された生産ラインで、3種類の製品をサイクリックに生産するとき、1サイクルの時間を求める

K4 因果メカニズム T3 計算実行 L3 Trap-E 計算ミス

正解: イ(22)

解法の思考プロセス: 工程間に在庫スペースがなく、第1工程完了品が第2工程に引き取られるまで次の作業を開始できない制約がある。製品A(第1:10、第2:4)、B(第1:3、第2:2)、C(第1:8、第2:3)について時系列でシミュレーションする。Aは第1工程を0〜10で処理し即座に第2工程へ。Bは第1工程を10〜13で処理するが第2工程がA処理中(〜14)のため待機。14でBが第2工程へ移り第1工程が空く。Cは14〜22で第1工程を処理。1サイクルの時間は第1工程が次のサイクルを開始できるt=22。

誤答の落とし穴: 各工程の処理時間を単純に足し算するだけでは不正確。工程間の待機時間(ブロッキング)を正確に追跡する必要がある。


第15問 高分子材料

問題要旨: 高分子材料に関する記述として、最も不適切なものを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L1

正解: ウ(軽くて強く、剛性にも優れた材料として開発された繊維強化プラスチックは、スーパーエンプラと呼ばれる)

解法の思考プロセス: 繊維強化プラスチック(FRP)はスーパーエンジニアリングプラスチックとは別物。スーパーエンプラはPPS、PEEKなど特に耐熱性の高い高分子材料を指す。FRPは繊維による複合材料であり分類が異なる。


第16問 定量発注方式

問題要旨: 日々変動する需要に対して定量発注方式を用いる在庫管理に関する記述として、最も適切なものを選ぶ

K4 因果メカニズム T1 正誤判定 L2

正解: エ

解法の思考プロセス: ア(需要量変動の増加で品切れが「減少する」は誤り→増加する)、イ(リードタイム短縮で品切れが「増加する」は誤り→減少する)。定量発注方式における発注点・発注量・需要変動・リードタイムと品切れ量の関係を正確に理解する必要がある。


PERT・需要予測・加工・セル生産

第17問 PERT

問題要旨: アローダイアグラムにおいて、結合点9から結合点10へのアクティビティ(9, 10)の最早開始時刻を求める

K4 因果メカニズム T3 計算実行 L3

正解: エ(28)

解法の思考プロセス: PERTでは各結合点の最早結合点時刻を前方計算で求める。結合点9に至る全経路の最大値が結合点9の最早結合点時刻であり、それがアクティビティ(9, 10)の最早開始時刻となる。各経路を辿って最大値を算出する。

誤答の落とし穴: 複数経路の最大値ではなく特定の1経路だけを追跡してしまうミス。


第18問 需要予測モデル

問題要旨: 傾向変動のある需要系列の予測モデルとして、最も不適切なものを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L2

正解: ア(自己回帰モデル)

解法の思考プロセス: 傾向変動(トレンド)の予測には、直線モデル、多項式関数モデル、指数関数モデルなどが適している。自己回帰モデル(ARモデル)は時系列の自己相関構造を捉えるモデルであり、傾向変動の予測には直接的に適さない。


第19問 加工と評価

問題要旨: 加工と評価に関する記述として、最も不適切なものを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L2

正解: ウ(長さ、重さ、時間、温度のうち、現在、最も正確に測定できるのは、長さである)

解法の思考プロセス: 現在の計量学では、時間(セシウム原子時計による秒の定義)が最も正確に測定できる物理量とされている。長さも高精度だが、時間の精度には及ばない。


第20問 セル生産方式

問題要旨: セル生産方式に関する記述として、最も適切なものを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L2

正解: ア(セル型レイアウトでは、GTの原理を適用して類似工作物がグループ化される)

解法の思考プロセス: セル型レイアウトはGT(グループテクノロジー)の原理に基づき、類似の加工工程を持つ工作物をグループ化して専用セルで加工する方式。イ(類似機械のまとめ配置は機能別レイアウトの特徴)、ウ(セル生産は多能工が必要)、エ(セル生産は高価な設備より汎用設備に適する)はいずれも不適切。


建築・店舗レイアウト・流通

第21問 建築基準法(延焼のおそれのある部分)

問題要旨: 建築基準法第2条の延焼のおそれのある部分の定義について、空欄に入る数値を答える(設問1〜3)

K5 制度・データ T3 計算実行 L2

正解:

  • 設問1:イ(A:2、B:500)
  • 設問2:ア(C:1、D:3)
  • 設問3:ア(E:2、F:5)

解法の思考プロセス: 建築基準法における延焼のおそれのある部分の定義は、隣地境界線等から一定距離内の建築物の部分。具体的な数値(延べ面積、階数、距離)を正確に記憶しておく必要がある。


第22問 店舗レイアウト

問題要旨: 店舗レイアウトの考え方に関する記述として、最も不適切なものを選ぶ

K2 グラフ形状 T1 正誤判定 L2

正解: イ(一般的に、すべての階の実際の通行量をそのまま比較することによって、どの階のレイアウトがよいかを判定できる)

解法の思考プロセス: 通行量の比較には、面積や立地条件などの要因を考慮した標準化が必要であり、「そのまま比較」では正確な判定はできない。


第23問 商業施設の基本計画

問題要旨: 商業施設の一般的な基本計画に関する記述として、最も不適切なものを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L2

正解: エ(商業施設の床面積を「売場」と「バックヤードと共用部」に区分するとき、その割合はスーパーマーケットや百貨店および集合専門店に共通して50:50とすることが一般的だとされている)

解法の思考プロセス: 売場とバックヤード・共用部の面積配分は業態によって異なる。スーパーマーケット、百貨店、集合専門店で「共通して50:50」ということはない。


第24問 LSP(Labor Scheduling Program)

問題要旨: 小売店舗におけるLSPに関する記述として、最も不適切なものを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L2

正解: イ(LSPはコスト管理が目的であり、販売・仕入計画とは連動しなくともよい)

解法の思考プロセス: LSPは人員配置の最適化プログラムであり、販売計画や仕入計画と連動させることで効果を発揮する。「連動しなくともよい」は誤り。ウ(人件費削減のみならず顧客サービス改善も期待)は適切。


第25問 店頭在庫管理政策

問題要旨: 定期発注方式を採用する小売店の店頭在庫管理政策として、最も不適切なものを選ぶ

K4 因果メカニズム T1 正誤判定 L2

正解: エ(店頭品切れを防止するため、フェイス数を削減した)

解法の思考プロセス: フェイス数の削減は、陳列スペースの縮小につながり、品切れを助長する可能性がある。品切れ防止策としては不適切。ア(発注頻度増加による在庫圧縮)、イ(POS活用による予測精度向上)、ウ(リードタイム短縮)、オ(ベンダーとのデータ共有)はいずれも適切な在庫管理施策。


品揃え・OTB・ABC・営業実績

第26問 品揃え診断

問題要旨: 自店のPOSデータによるABC分析と市場のPOSデータによるABC分析を比較する品揃え診断技法に関する記述として、最も不適切なものを選ぶ

K4 因果メカニズム T1 正誤判定 L2

正解: ア


第27問 OTB(Open To Buy)

問題要旨: 小売業の発注残高統制手法としてのOTBに関する記述として、最も不適切なものを選ぶ

K3 数式・公式 T1 正誤判定 L2

正解: イ

解法の思考プロセス: OTB = 売上高予算 + 期末在庫高予算 + 値下高予算 − 期首在庫高 − 仕入発注残高。期末在庫高予算が「減少」するとOTBも減少するはずであり、「増加する」とするイは不適切。


第28問 ABC(Activity Based Costing)

問題要旨: 流通業の物流センターにおけるABC導入に関する記述として、最も不適切なものを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L2

正解: ア(商品別の費用分析には利用できるが、配送先店舗別の費用分析には利用できない)

解法の思考プロセス: ABCは活動単位で費用を把握する手法であり、商品別だけでなく配送先店舗別の費用分析にも利用できる。「利用できない」とするアは不適切。


第29問 小売店の営業実績(計算問題)

問題要旨: 小売店の営業データ(売上高1,000百万円、仕入高500百万円、期首棚卸高100百万円、期末棚卸高150百万円)から各指標を計算する(設問1〜3)

K3 数式・公式 T3 計算実行 L3

正解:

  • 設問1(粗利益率):ウ(55.0%)→ 売上総利益 = 売上高 − 売上原価 = 1000 − (100 + 500 − 150) = 1000 − 450 = 550。粗利益率 = 550 / 1000 = 55%
  • 設問2(月平均商品回転率):ウ(0.300)→ 平均在庫(原価)= (100 + 150) / 2 = 125。年間回転率 = 450 / 125 = 3.6。月平均 = 3.6 / 12 = 0.300
  • 設問3(GMROI):エ(440%)→ GMROI = 粗利益額 / 平均在庫高(原価)= 550 / 125 = 4.40 = 440%

購買行動・ISM・価格弾力性・陳列

第30問 最寄り品の店内購買行動

問題要旨: 最寄り品における消費者の店内購買行動に関する記述として、最も不適切なものを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L2

正解: ウ(購買率の高いカテゴリーほど、売場内滞在時間が長い)

解法の思考プロセス: 最寄り品は日常的に購入する商品であり、購買率が高いカテゴリーほど習慣的に素早く購入される傾向がある。したがって滞在時間が長くなるとは限らない。


第31問 ISM・ISP

問題要旨: インストア・マーチャンダイジング(ISM)とインストア・プロモーション(ISP)に関する記述として、最も不適切なものを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L2

正解: ア(ISMにおいては、顧客の計画購買の増加を主眼としている)

解法の思考プロセス: ISMは店頭における価値工学であり、非計画購買(衝動買い)の促進が主要な目的。「計画購買の増加を主眼」とするアは不適切。


第32問 価格弾力性

問題要旨: 消費財の価格弾力性に関する説明として、最も不適切なものを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L2

正解: ウ(価格弾力性の低い商品を値引きすることは、プロモーション手段として適している)

解法の思考プロセス: 価格弾力性が低い商品は価格変動に対する需要の反応が小さいため、値引きしても販売数量の増加が見込めない。プロモーション手段としては不適切。


第33問 商品選定(利益面の情報)

問題要旨: 小売業が商品を選定する際、利益面での期待を高めるうえで必要な情報として、最も不適切なものを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L2

正解: ア(競合他店の販売数量実績)

解法の思考プロセス: 競合他店の販売数量実績は「販売面」の情報であり、「利益面」の期待を高める情報としては直接的ではない。


第34問 陳列

問題要旨: 陳列に関する記述として、最も不適切なものを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L2

正解: エ(陳列棚の商品区分は、視野にかかわらず横割りが理想的である)

解法の思考プロセス: 陳列棚の商品区分では、一般に「縦割り」(同一カテゴリーを縦方向に配置)が理想的とされている。横割りでは視線の上下移動が必要となり視認性が低下する。


第35問 商品配置・売場配賦

問題要旨: 売場における有効な商品配置・売場配賦のために考慮する原則として、最も不適切なものを選ぶ

K1 定義・用語 T1 正誤判定 L2

正解: ウ(関連購買される確率が高い商品を離して配置することで、店内回遊率を高めることができる)

解法の思考プロセス: 一見正しく見えるが、関連購買商品を離して配置すると顧客の利便性が低下する。マグネット商品(集客力のある商品)を離して配置して回遊性を高めるのが一般的であり、関連購買商品は近接配置が原則。ただし選択肢の表現の妥当性は議論が分かれる問題。


補足知識

経済的発注量(EOQ)

EOQ=2DOHEOQ = \sqrt{\frac{2DO}{H}}

  • D:年間需要量
  • O:1回当たり発注費用
  • H:年間保有費用(在庫1単位当たり)

在庫保有費用と発注費用のトレードオフを最小化する発注量。

在庫管理方式

方式特徴
定期発注法定期的に棚卸し、その時点での在庫に応じて発注量を決定
定量発注法在庫が発注点に達したら、あらかじめ決めた定量を発注

QC7つ道具

  • パレート図:不良原因の重要度分析
  • ヒストグラム:データ分布の確認
  • 管理図:プロセスの安定性監視
  • チェックシート:データ収集の体系化
  • 散布図:相関関係の把握
  • 特性要因図(魚の骨):原因分析
  • 層別:データを条件で分類

信頼性指標

  • MTBF(平均故障間隔)
  • MTTR(平均修復時間)
  • 稼働率 = MTBF / (MTBF + MTTR)

IE(Industrial Engineering)と VE(Value Engineering)

  • IE: 現行プロセスの効率化(動作分析、時間研究)
  • VE: 機能価値を保ちながらコスト削減(材料変更、工法改善)

設備総合効率(OEE)

設備総合効率 = 時間稼働率 × 性能稼働率 × 良品率

売上指標

  • 粗利益率 = 売上総利益 / 売上高
  • 商品回転率 = 売上原価 / 平均在庫高(原価)
  • GMROI = 粗利益額 / 平均在庫高(原価)

年度総括

合格ラインの考察

計算問題(PERT、サイクルタイム、営業実績の各種指標)で確実に得点することが鍵。5S・職務設計・環境規格など用語の正確な理解も必要。生産管理と店舗管理の両方にバランスよく対応する必要がある。

本番セルフチェック5項目

  1. 5Sの各項目(整理・整頓・清掃・清潔・躾)の定義を正確に区別できたか
  2. 設備総合効率(OEE)の3要素を正確に覚えているか
  3. 工程計画の手順(工程設計→作業設計→レイアウト設計→物流設計)を順序通り答えられたか
  4. PERT図の最早開始時刻・最遅開始時刻を正確に計算できたか
  5. 粗利益率・商品回転率・GMROIの計算を分子・分母の取り違えなく実行できたか

分類タグの凡例

知識種類(K)

タグ意味
K1定義・用語(管理目標、5S、職務設計等)
K2分類・表示(小売形態、商品分類等)
K3公式(EOQ、OEE、GMROI等)
K4手順・手法(工程計画、スケジューリングの進め方)
K5制度・基準(建築基準法、JIS規格)

思考法(T)

タグ意味
T1正誤判定(定義との照合)
T2分類・図読解(グラフ・表解釈)
T3計算実行(公式適用、ステップ計算)
T4因果推論(政策転換が運営に与える影響)

形式層(L)

タグ意味
L1定義暗記で解ける
L2理解+簡単計算(1〜2ステップ)
L3複数ステップの計算・判断

トラップ(Trap)

タグ意味
Trap-A因果の向きを逆に誘導
Trap-D類似概念を混同させる
Trap-E計算過程での間違いを誘発

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概要出題構成生産管理第1問 管理目標第2問 SLP(システマティック・レイアウト・プランニング)第3問 製品開発第4問 CAD/CAM/CAE第5問 職務設計第6問 作業者工程分析5S・設備管理・作業研究第7問 5S活動第8問 設備総合効率(OEE)第9問 作業研究(作業領域)第10問 環境ラベル(JIS Q 14021)品質管理・工程計画・購買管理第11問 品質検査の目的第12問 工程計画の手順第13問 購買管理スケジューリング・材料・在庫管理第14問 2工程直列ラインのサイクルタイム第15問 高分子材料第16問 定量発注方式PERT・需要予測・加工・セル生産第17問 PERT第18問 需要予測モデル第19問 加工と評価第20問 セル生産方式建築・店舗レイアウト・流通第21問 建築基準法(延焼のおそれのある部分)第22問 店舗レイアウト第23問 商業施設の基本計画第24問 LSP(Labor Scheduling Program)第25問 店頭在庫管理政策品揃え・OTB・ABC・営業実績第26問 品揃え診断第27問 OTB(Open To Buy)第28問 ABC(Activity Based Costing)第29問 小売店の営業実績(計算問題)購買行動・ISM・価格弾力性・陳列第30問 最寄り品の店内購買行動第31問 ISM・ISP第32問 価格弾力性第33問 商品選定(利益面の情報)第34問 陳列第35問 商品配置・売場配賦補足知識経済的発注量(EOQ)在庫管理方式QC7つ道具信頼性指標IE(Industrial Engineering)と VE(Value Engineering)設備総合効率(OEE)売上指標年度総括合格ラインの考察本番セルフチェック5項目分類タグの凡例知識種類(K)思考法(T)形式層(L)トラップ(Trap)関連ページ