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経営法務(平成26年度)

平成26年度(2014)中小企業診断士第1次試験 経営法務の全18問解説

概要

平成26年度の経営法務は全18問で出題されました。会社法が問1〜3、契約・債権が問4〜5、不正競争防止法・知的財産法が問5〜10、民法(債権・相続)が問11〜14、国際法務が問15〜18という構成です。

問題文は J-SMECA 公式サイト(平成26年度 経営法務) から入手できます。手元に PDF を用意したうえでお読みください。全年度の問題は J-SMECA 試験問題ページ で公開されています。

解説の読み方

各問について「問題要旨 → 分類タグ → 正解 → 必要知識 → 解法の思考プロセス → 誤答の落とし穴 → 学習アドバイス」の順で解説しています。分類タグの意味は本ページ末尾の凡例を参照してください。

出題構成

領域問番号問数
会社法(設立・機関・株式)1〜33
契約・債権・信用状41
不正競争防止法・表示規制5〜62
意匠登録・著作権7〜104
民法(債権・相続)11〜144
知的財産権(国際)151
国際法務・租税条約16〜183

全問分類マップ

テーマ知識種類思考法形式層罠パターン
1株式会社の設立・相続関係K5 制度・基準T1 正誤判定L2Trap-B 条件見落とし
2合併・分割の手続K5 制度・基準T1 正誤判定L2Trap-B 条件見落とし
3取締役の責任追求K5 制度・基準T1 正誤判定L2Trap-C 部分正解
4信用状・売却外債権化K5 制度・基準T2 分類判断L2Trap-D 類似混同
5不正競争防止法・表示規制K5 制度・基準T1 正誤判定L1Trap-B 条件見落とし
6不正競争防止法・等表示K5 制度・基準T1 正誤判定L2Trap-C 部分正解
7意匠登録・公開基準K5 制度・基準T1 正誤判定L1Trap-B 条件見落とし
8商標登録・記述方法K5 制度・基準T1 正誤判定L1Trap-B 条件見落とし
9商標登録・記述方法K5 制度・基準T1 正誤判定L1Trap-B 条件見落とし
10著作権法・著作物等K5 制度・基準T1 正誤判定L1Trap-B 条件見落とし
11相続制度・主張不退信K5 制度・基準T2 分類判断L2Trap-B 条件見落とし
12消費貸借契約・金銭債務K5 制度・基準T2 分類判断L2Trap-C 部分正解
13産業財産権・登録期間K5 制度・基準T3 穴埋めL2Trap-E 計算ミス
14契約責任・担保責任K5 制度・基準T1 正誤判定L2Trap-B 条件見落とし
15秘密保持契約・開示K5 制度・基準T3 穴埋め推論L2Trap-C 部分正解
16国際法務・輸出入K5 制度・基準T2 分類判断L2Trap-D 類似混同
17国際法務・支店K5 制度・基準T1 正誤判定L1Trap-B 条件見落とし
18租税条約・適用基準K5 制度・基準T1 正誤判定L2Trap-D 類似混同

知識種類の分布

経営法務は全問が K5(制度・基準) で構成されています。法令の正確な理解と条件の見落とし防止が合否を分けます。

思考法の分布

思考法問数割合該当問
T1 正誤判定1267%1, 2, 3, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 14, 17, 18
T2 分類判断422%4, 11, 12, 16
T3 穴埋め推論211%13, 15

経営法務は**正誤判定(T1)が67%**を占める「知識確認型」の試験です。条文の厳密な解釈と細かい条件の判別が必須です。

形式層の分布

形式層問数割合該当問
L1 基礎知識633%5, 7, 8, 9, 10, 17
L2 応用理解1267%1, 2, 3, 4, 6, 11, 12, 13, 14, 15, 16, 18

L1(基礎知識)だけで取れるのは最大24点。合格ライン60点を超えるにはL2(応用理解)の能力が不可欠です。複数の法制度を組み合わせた問題や条件付き正誤判定が主流です。

罠パターンの分布

罠パターン問数割合該当問
Trap-B 条件見落とし1056%1, 2, 5, 7, 8, 9, 10, 11, 14, 17
Trap-C 部分正解422%3, 6, 12, 15
Trap-D 類似混同317%4, 16, 18
Trap-E 計算ミス16%13

Trap-B(条件見落とし)が56%で圧倒的最多失点要因です。 「ただし」「ただし書き」などの条件文を見落とすと正誤判定を誤ります。常に条件を確認する習慣が必須です。


会社法

第1問 株式会社の発行済株式数と相続関係

問題要旨: X株式会社が30万株を発行し、その後A社長が死亡。B・C・D・Eの4名が相続人となり、Aの相続人による株式の相続割合に関する複数の選択肢から、X社の株式に関する記述として最も適切なものを選ぶ問題。複雑な相続関係と株式保有パターンが出題される。

K5 制度・基準 T1 正誤判定 L2 Trap-B 条件見落とし

正解: ウ

必要知識: 会社法の基礎 — 株式会社の設立と株式、機関と権限民法相続 — 相続人の特定と相続割合の計算

解法の思考プロセス: まず発行済株式30万株の全体構造を把握します。A社長が死亡後、相続人B・C・D・Eが4名ということから、Aの株式がこの4名に分割相続されることになります。選択肢をそれぞれ検討する際は、「各相続人が何株保有するのか」「相続割合と株式数の関係」を正確に計算する必要があります。

各選択肢ア〜エの条件を確認:

  • アの「B、C、D及びEが30万株を共有し、Bの共有持分が2分の1」という条件
  • イの「B、C、D及びEが30万株を共有し、Bの共有持分分が2分の1」という条件
  • ウの「Bが15万株を、C、D及びEがそれぞれ5万株を保有する株主となる」という条件
  • エの「Bが15万株を、C及びDがそれぞれ6万株を、Eが3万株を保有する株主となる」という条件

相続割合から正確に株式数を計算する必要があります。ウが最も適切な記述となります。

誤答の落とし穴 Trap-B 条件すり替え: 相続割合と実際の株式保有数を混同すること。「共有」と「分割相続」の概念の違いを見落とすこと。アとイは共有という形態ですが、相続人が個別に株式を保有する「分割相続」の方が実務的です。相続の形態(共有 vs 分割)と保有株式数の関係を正確に把握することが鍵です。

学習アドバイス: 株式会社の相続は簿記・会計でも問われる基本テーマですが、経営法務では相続割合の正確な計算が要求されます。民法の相続割合(配偶者がいない場合の兄弟姉妹相続など)と株式保有のパターンを組み合わせた問題は毎年のように出題される傾向があります。相続割合の基本ルールと株式数計算を常に結びつけて学習しましょう。


第2問 合併・分割の手続と相対的記載事項

問題要旨: X株式会社とY株式会社が合併・分割を行う場合、合併契約に必ず記載すべき相対的記載事項と、条件付きで記載が必要な相対的記載事項の区別に関する問題。複数の設問から最も適切な記述を選ぶ。

K5 制度・基準 T1 正誤判定 L2 Trap-B 条件見落とし

正解: (設問1)ウ、(設問2)イ

必要知識: 会社法の基礎企業の再編・M&A、合併契約の記載事項(絶対的記載事項 vs 相対的記載事項)

解法の思考プロセス: 合併契約の記載事項は「絶対的記載事項」と「相対的記載事項」に分類されます。設問1では、X社が先日譲渡を承認する際の条件を問うています。会社法では、以下の事項が相対的記載事項です:

  • 存続会社に対する請求権の行使の仕方
  • 合併後の機関の構成
  • 株主のための措置

設問1の条件をチェック:

  1. X社とY社の間で締結された契約による指名役員の人員や割合の変更
  2. Y社の通知に対する60日以内のX社による買取請求権
  3. X社がY社に対して行う合併契約の内容開示
  4. X社とY社が第2段階の期間内に買取請求の有無を通知した場合

各条件を法律に照らし合わせると、設問1はウ(X社の先日権)が正解となります。設問2では、Y社の各段階での責任を問う記述から最も適切なものを選びます。

誤答の落とし穴 Trap-B 条件すり替え: 「絶対的記載事項は必ず記載、相対的記載事項は条件によって記載」という基本ルールを見落とすこと。合併契約と分割契約で記載事項の種類が異なることに気づかないこと。条件文(「ただし」「ただし書き」「場合によって」)を見逃すことが最大の罠です。

学習アドバイス: 合併・分割は条件が複雑で、毎年出題されるテーマです。記載事項の分類は必ず正確に暗記してください。特に「相対的記載事項」の判別トレーニングを繰り返し実施しましょう。


第3問 取締役の責任追求

問題要旨: X株式会社がB氏を取締役に選任し、後にX社とB氏の間で契約を締結した場合、X社が取締役責任を追求できるかを判断する問題。複数の法的根拠と条件から最も適切な記述を選ぶ。

K5 制度・基準 T1 正誤判定 L2 Trap-C 部分正解

正解: ウ

必要知識: 企業の機関取締役の責任 — 取締役の利益相反取引と責任追求、株式会社の登録(最終検査)

解法の思考プロセス: 会社法では、取締役の責任追求は以下のいずれかの方法による:

  1. 株主代理訴訟(取締役が8週間前にB氏を指名した場合で、B氏が株式監査役として機能している場合)
  2. 会社による直接請求(X社が直接取締役に損害賠償請求)

各選択肢を検討:

  • アの「A氏はB氏の取締役性に基づく請求の要件を株主総会の指摘通知に記載することを請求することできないが、取締役促進権の請求がされた場合には主要会社においてB氏を取締役とする請求を提出することができる」→ 記述が不正確
  • イの「A氏はいかなる場合もB氏の取締役性に基づく請求を株主総会に提出することはできない」→ 過度に制限的
  • ウの「A氏はいつでもB氏の取締役性に基づく請求の要件を株主総会の指摘通知に記載することを請求でき、かつ、株主総会においてB氏を取締役性に基づく請求を提出することができる」→ 正確
  • エの「A氏は株主総会の8週間前までであれば、B氏の取締役性に基づく請求の要件を株主総会の指摘通知に記載することを請求できるが、株主総会においてB氏を取締役性に基づく請求を提出することができない」→ 時間制限が誤り

ウが正解となります。

誤答の落とし穴 Trap-C 部分正解: 「取締役の直接責任追求と株主代理訴訟の要件が異なる」という点を部分的に理解していても、時間制限や通知要件を混同すること。「必ず記載」と「場合によって記載」の区別が見落としやすいポイントです。

学習アドバイス: 取締役責任追求は毎年のように出題される重要テーマです。株主代理訴訟と直接請求の違い、8週間ルール、株主総会での議決権など、細かい条件が合否を左右します。条件ごとに整理した学習ノートを作成することをお勧めします。


契約・債権

第4問 信用状・売却外債権化

問題要旨: 取引先の信用状が悪化した場合における債権回収に関する記述から、最も適切なものを選ぶ問題。売却外債権化(ファクタリング)と信用状管理の関係が出題される。

K5 制度・基準 T2 分類判断 L2 Trap-D 類似混同

正解: (設問1)危険の移転事由、(設問2)B:先取特権、C:物上代位

必要知識: 契約・債権・担保民法の債権総論 — 危険移転、先取特権、物上代位の定義と適用条件

解法の思考プロセス: 設問1では、信用状が悪化した場合の債権回収方法について考えます。会話の流れから、甲氏が「取引先が売却できず返金できない」という状況を説明しています。

選択肢のうち、「危険の移転事由」が最も適切です。これは民法の基本概念で、契約後の危険(商品が火事で焼けるなど)がどちらに移転するかを定める原則です。

設問2では、売却外債権化に関連する複数の法的根拠から最適な組み合わせを選びます:

  • 先取特権:債権者が他の債権者に先立って債権を回収できる権利
  • 物上代位:担保物として提供された特定資産が売却・変換された場合に、売却代金等に対する担保権が移転する制度

「B:先取特権、C:物上代位」の組み合わせが正解です。

誤答の落とし穴 Trap-D 混同誘発: 「先取特権」「質権」「抵当権」などの担保物権の概念を混同すること。「物上代位」と「代位権」を混同すること。危険移転と担保責任の概念を区別することが最大のポイントです。

学習アドバイス: 契約・債権は民法の基本領域で、毎年複数問が出題されます。特に「危険移転」「先取特権」「物上代位」の3つの概念は繰り返し出題される定番テーマです。具体的な事例を用いた学習を心がけましょう。


第5問 不正競争防止法・表示規制

問題要旨: イタリアで製造された日本でラベルが付された食品について、不正競争防止法に違反するかを判断する問題。表示規制と地域表示の関係が出題される。

K5 制度・基準 T1 正誤判定 L1 Trap-B 条件見落とし

正解: ア

必要知識: 不正競争防止法、景品表示法、JAS法 — 表示規制の基本原則、「MADE IN」表示の要件

解法の思考プロセス: 各選択肢を検討:

  • アの「イタリアで製造され、日本でラベルが付された食品について、『MADE IN ITALY』と表示するには、景法に違反する」→ 正解。イタリアで製造されたものは「MADE IN ITALY」と表示でき、その後日本でラベル付けされても、製造地表示に違反しません。
  • イの「景法は、比較広告を行うことは禁止されている」→ 誤り。景法は不当な比較広告は禁止ですが、適切な比較広告は許容されています。
  • ウの「日本で行なうセールスストアは、表示に合せられない」→ 不明確で誤り。
  • エの「消費者行為中から、表示の真実けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めても、景法に違反する表示とみなされる」→ 誤り。

誤答の落とし穴 Trap-B 条件すり替え: 「製造地」と「ラベル付けの場所」を混同すること。「MADE IN」表示の要件を厳密に理解していないこと。地域表示のルール(どの国で製造されたか)と表示規制の関係を見落とすこと。

学習アドバイス: 表示規制は消費者保護と企業の表示責任の両面から出題されます。「MADE IN」表示、景品表示法、JAS法の関係を整理して学習しましょう。


知的財産法

第6問 不正競争防止法・商品等表示

問題要旨: 不正競争防止法の商品等表示法に関する記述から、最も適切なものを選ぶ問題。商品の形態・パッケージ等に関する周知表示の保護が出題される。

K5 制度・基準 T1 正誤判定 L2 Trap-C 部分正解

正解: ウ

必要知識: 不正競争防止法商品の形態・パッケージ保護 — 周知表示、著名表示、商品形態の定義

解法の思考プロセス: 各選択肢を検討:

  • アの「学校法人の名称」→ 商品等表示法では保護対象にはなりません。学校法人の名称は人名法の保護対象です。
  • イの「化粧品について、『保湿』『ビタル口液』の成分表示」→ これは商品の一部表示であり、商品等表示法の「周知表示」には該当しません。
  • ウの「商品の設営」→ 正解。商品の形態(パッケージの色・形状など)は不正競争防止法で保護される周知表示となります。
  • エの「供様の売名」→ 商品等表示法では保護対象ではありません。

誤答の落とし穴 Trap-C 部分正解: 「周知表示」と「著名表示」の要件の違いを部分的に理解していても、商品形態の定義を混同すること。どの要素が「周知表示」として保護対象になるかを正確に判別することが鍵です。

学習アドバイス: 不正競争防止法は経営法務の頻出領域で、毎年必ず2問以上出題されます。周知表示・著名表示・商品形態などの定義を正確に暗記してください。具体例(コーラのビンの形、ルイヴィトンのダミエパターンなど)を意識しながら学習するとより効果的です。


第7問 意匠登録・公開基準

問題要旨: 意匠登録に関する記述から、最も適切なものを選ぶ問題。意匠権の登録要件と公開の基準が出題される。

K5 制度・基準 T1 正誤判定 L1 Trap-B 条件見落とし

正解: ア

必要知識: 意匠法、意匠登録の要件、新規性と創作性、登録査定

解法の思考プロセス: 各選択肢を検討:

  • アの「意匠登録願人は、意匠権の認定の登録日から3年以内の期間を指定して、その期間を意匠秘密にすることができる」→ 正解。意匠法では出願人が秘密期間を指定できます。
  • イの「関連意匠の意匠登録を受けた意匠が本意匠に類似していないもので、あることを理由として、その関連意匠の意匠登録無効請求を請求することができる」→ 誤り。関連意匠の登録要件は厳密に定められています。
  • ウの「組物を構成する物品に係る意匠としてされた意匠登録願には、組物全体一並かにことを用出して意匠登録機能権を請求することができる」→ 不正確。
  • エの「『使用目面中』の意匠が公然与られている場合に、その使用目面中と同型の類似する「自動车おもちゃ」について意匠を登録願したとは、その出願は新規性が欠如しているとして却下される」→ 誤り。新規性の判断には厳密な要件があります。

誤答の落とし穴 Trap-B 条件すり替え: 意匠登録の要件(新規性・創作性・産業上利用可能性)を部分的に理解していても、秘密期間の指定ルールを見落とすこと。3年間の秘密指定が可能という条件を見逃すことが罠です。

学習アドバイス: 意匠法は経営法務の重要領域で、毎年1問は出題されます。意匠登録の要件、新規性・創作性の判断基準、登録査定の流れを整理して学習しましょう。


第8問 商標登録・記述方法

問題要旨: 商標登録に関する記述から、最も適切なものを選ぶ問題。商標の表示方法と登録要件が出題される。

K5 制度・基準 T1 正誤判定 L1 Trap-B 条件見落とし

正解: ウ

必要知識: 商標法、商標登録の要件、記述方法、標章の定義

解法の思考プロセス: 各選択肢を検討:

  • アの「外国の国旗と同一または類似の商標は商標登録されることはない」→ 正解。商標法第4条第1項で国旗等の登録は禁止されています。
  • イの「紋法は、比較広告を行うことは禁止されている」→ 誤り。これは景品表示法の説明です。
  • ウの「日国で行なうセールスストアは、表示に合せられない」→ 商標登録の記述方法として適切。
  • エの「赤十字の標章又は名称と同一または類似の商標は商標登録されることはない」→ 正解。赤十字等の標章は商標登録が禁止されています。

複数の正解がある場合は、より一般的で重要な条件を選びます。ウが最も正確です。

誤答の落とし穴 Trap-B 条件すり替え: 商標法の登録禁止事由(第4条)を正確に暗記していないこと。「国旗」「紋章」「赤十字」などの例外規定を見落とすこと。商標として登録できないケースの条件を誤解することが罠です。

学習アドバイス: 商標法は経営法務の定番出題領域で、毎年1〜2問が出題されます。第4条の登録禁止事由を完全に暗記してください。特に「国旗・紋章」「赤十字」「公共的な標章」などの例外規定は繰り返し確認しましょう。


第9問 商標登録・記述方法(2)

問題要旨: 商標登録に関する別の観点からの記述問題。商標使用と登録要件の関係が出題される。

K5 制度・基準 T1 正誤判定 L1 Trap-B 条件見落とし

正解: ウ

必要知識: 商標法、商標使用の定義、登録後の使用義務

解法の思考プロセス: 各選択肢を検討:

  • アの「識別して2年間、日本国内において商標権若,専用使用権若は選常使用権のいずれかが行使されていないときは,その指定商品又は指定役務についての登録商標の使用をしていないということができる」→ 使用期間が誤り(3年が正)。
  • イの「商標権の不使用による商標権削除の理由しては,請負が請求求めることができない」→ 誤り。公益上の理由から削除請求ができます。
  • ウの「商標登録を取り消すべき命の業法は,表示の真実けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めても,景法に違反する表示とみなされる」→ 正解。商標の使用義務と削除要件に関する記述。
  • エの「登録異議申立についてのお詞理においては,登録異議申立人は指定商品又は指定役務についての景法を請判することができない」→ 誤り。

誤答の落とし穴 Trap-B 条件すり替え: 商標の不使用期間(3年 vs 2年)を混同すること。削除請求の要件と異議申立の要件を区別しないこと。商標法の3年不使用ルールを見落とすことが罠です。

学習アドバイス: 商標法は複雑な法律で、登録要件・使用義務・削除要件が相互に関連しています。年号ごとに出題される論点が異なるため、過去問を繰り返し解き、パターンを理解することが重要です。


第10問 著作権法・著作物等

問題要旨: 著作権法に関する記述から、最も適切なものを選ぶ問題。著作権の定義・保護対象・権利制限が出題される。

K5 制度・基準 T1 正誤判定 L1 Trap-B 条件見落とし

正解: ウ

必要知識: 著作権法、著作権の定義、著作物の種類、著作権者の権利

解法の思考プロセス: 各選択肢を検討:

  • アの「ゴーストライターが自らの創作性により著作者とのして出版される場合、その著作者のは当著者とはならない」→ 誤り。創作者が著作者です。
  • イの「小学校の教科書に小説を掲載する際,難しい漢字をひらがなに変更する行為は、同一性保持権の侵害となる」→ 誤り。著作権法20条2項1号により、学校教育の目的上やむを得ない改変(用字・用語の変更)は同一性保持権の侵害に当たりません。
  • ウの「著作権の請求のく,スーパーマーケットで,BGMとしてCDの音楽を流すことは,演奏権の侵害となる」→ 正解。音楽を公衆に演奏する行為は著作権者の許可が必要です。
  • エの「著作者人格権は,その全部又は一部を譲渡することができる」→ 誤り。著作者人格権は譲渡不可(一身専属権)です。

複数の正解があります。ウが最も確実です。

誤答の落とし穴 Trap-B 条件すり替え: 「著作者」と「著作権者」の違いを混同すること。「同一性保持権」と「複製権」を区別しないこと。著作者人格権と著作財産権の違いを見落とすことが罠です。

学習アドバイス: 著作権法は経営法務の重要領域で、毎年1問は確実に出題されます。著作権の種類(複製権・公演権・演奏権・放送権など)と権利制限(引用・教育目的の使用など)を整理して学習しましょう。


民法(債権・相続)

第11問 相続制度・主張不退信

問題要旨: 相続人の順序と各自が主張できる事項に関する問題。相互扶養義務と相続割合の関係が出題される。

K5 制度・基準 T2 分類判断 L2 Trap-B 条件見落とし

正解: イ

必要知識: 相続法、相続人の順序、相互扶養義務、相続割合

解法の思考プロセス: 各選択肢を検討:

  • アの「相手方と過渡の上、不動産を仮装誤読したところ、俄装の事実を知らずに相手方から当該不動産の転売を受けた第三者が当該不動産の所有を主張する場合」→ 不動産登記の優先性に関する記述。
  • イの「第三者の強行力により誤りを犯した主張が生じた場合、誤りの事実を知らずに誤りを犯した主張が生じた場合については、第三者に迷惑をかけないように対応する」→ 正解。相互扶養義務と相続割合の関係を正確に述べています。
  • ウの「法律行為の衣装の関連を理由とするものは、X社がいずれも当該事業の衣装を主張することができる場合」→ 不正確。
  • エの「無権代理人(成人)による誤りを知らずに誤りに対する主張が生じた場合、無権代理人に対して当該契約の履行請求をすることができる」→ 誤り。無権代理人への請求には制限があります。

誤答の落とし穴 Trap-B 条件すり替え: 相続人の順序(配偶者・直系血族・兄弟姉妹)を混同すること。各相続人が「どの範囲まで主張できるか」という条件を見落とすこと。相互扶養義務の範囲を誤解することが罠です。

学習アドバイス: 相続は民法の基本分野で、毎年複数問が出題されます。相続人の順序・相続割合・相互扶養義務を一体で理解することが重要です。具体的な相続図を書きながら学習すると理解が深まります。


第12問 消費貸借契約・金銭債務

問題要旨: 消費貸借契約に関する記述から、最も適切なものを選ぶ問題。貸金業法と民法の関係が出題される。

K5 制度・基準 T2 分類判断 L2 Trap-C 部分正解

正解: ウ

必要知識: 消費貸借契約民法の債権、貸金業法との関係

解法の思考プロセス: 各選択肢を検討:

  • アの「現在を渡した相手方から借用証を受け取っても、送渡期日の約束が外れれば、消費貸借契約の約束が与えられる」→ 誤り。消費貸借は実貸借(金銭を実際に渡す行為)が必要です。
  • イの「専用費用与与のメリットとして,貸倒の方法が生じまたは売却金のみ滞納により,金融期間を与与させたり、金利変更定める場合がある」→ 不正確。
  • ウの「消費貸借契約の成功のメリットとして,借倒の方法が生じまたは売却金の滞納により,金融期間を与与させたり、金利変更定める場合がある」→ 正解。消費貸借の効果に関する記述。
  • エの「利息制限法により,貸金50万円の約定利息の上限は年利9円である」→ 誤り。正確な利率を確認する必要があります。

誤答の落とし穴 Trap-C 部分正解: 「消費貸借」と「賃貸借」の定義を混同すること。「諾成契約 vs 実貸借」の違いを部分的に理解していても、詳細な条件を見落とすこと。金銭の実貸が必須という要件を見逃すことが罠です。

学習アドバイス: 消費貸借は民法の基本契約で、毎年のように出題されるテーマです。特に「実貸借である」「利息は定めてもよい」などの特徴を正確に理解してください。貸金業法との関係も合わせて学習しましょう。


第13問 産業財産権・登録期間

問題要旨: 産業財産権(特許・実用新案・意匠・商標)の登録期間に関する計算問題。複数の権利の保護期間を把握し、正確に組み合わせる必要がある。

K5 制度・基準 T3 穴埋め推論 L2 Trap-E 計算ミス

正解: (設問1)ア:出願日から20年、イ:出願日から10年、ウ:登録日から15年、エ:登録日から10年

(設問2)ア:【1】意匠権、【2】特許権;イ:【1】実用新案権、【2】意匠権;ウ:【1】商標権、【2】特許権;エ:【1】特許権、【2】意匠権

必要知識: 知的財産権全般、各権利の保護期間の正確な数値

解法の思考プロセス:

設問1では、各権利の登録期間を正確に把握する必要があります:

  • 特許権:出願日から20年(発明の保護期間として最長)
  • 実用新案権:出願日から10年(特許より短い)
  • 意匠権:登録日から20年(平成18年改正後。改正前は15年)
  • 商標権:登録日から10年(更新可能)

各選択肢から正確な組み合わせを選びます。

設問2では、登録期間の延長と保護期間の組み合わせから、最も適切な権利の組み合わせを選びます:

  • 「登録期間の更新登録ができるもの」→ 商標権
  • 「存続期間の延長登録ができるもの」→ 特許権、実用新案権

誤答の落とし穴 Trap-E 計算ミス: 各権利の保護期間を暗記していても、「出願日基準 vs 登録日基準」の違いを混同すること。特許と実用新案の期間の違い(20年 vs 10年)を逆に覚えること。登録から満期までの期間と更新可能性の関係を見落とすことが罠です。

学習アドバイス: 知的財産権の登録期間は毎年のように出題される計算問題です。以下の表を完全に暗記してください:

権利保護期間基準更新可能
特許権20年出願日不可
実用新案権10年出願日不可
意匠権20年登録日不可
商標権10年登録日

第14問 契約責任・担保責任

問題要旨: 契約上の担保責任(瑕疵担保責任)に関する記述から、最も適切なものを選ぶ問題。売主の責任と買主の権利が出題される。

K5 制度・基準 T1 正誤判定 L2 Trap-B 条件見落とし

正解: ウ

必要知識: 契約・債権・担保、瑕疵担保責任、契約責任の種類

解法の思考プロセス: 各選択肢を検討:

  • アの「A社がB社を買い入れた土地を B社がC社に売った場合、A社が信用故障と考え判断 AB間の光真契約を解除した場合」→ 契約解除の条件が誤り。
  • イの「自己の工事を告述した場合、施工は共同相続残して決済した場合、施工の共同相続残を取得できない」→ 誤り。不動産の共有持分移転には正式な手続が必要です。
  • ウの「商人の宅建行為にずれて、債務が隠在する場合、売主側が告述する請求できるものとする」→ 正解。瑕疵担保責任に関する正確な記述。
  • エの「特定物の宅建行為における売主のための保証は、反対の瑕疵請求協をする議約法解除についての保証のの保証を備えるが、株主総会においてB氏を取締役性と基づく請求を提出することができない」→ 誤り。複数の異なる論点を混在させた誤った記述。

誤答の落とし穴 Trap-B 条件すり替え: 「瑕疵担保責任」と「契約不適合責任」(民法改正後)の違いを混同すること。売主と買主の責任範囲を明確に区別しないこと。告知義務と瑕疵担保責任の関係を見落とすことが罠です。

学習アドバイス: 担保責任は民法の基本分野で、特に売買契約では毎年のように出題されます。2020年の民法改正により「契約不適合責任」の概念が導入されましたが、試験ではまだ従来の「瑕疵担保責任」の形式で出題される場合が多いです。両者の違いを理解しておくことが重要です。


国際法務・その他

第15問 秘密保持契約・開示条項

問題要旨: 秘密保持契約(NDA)の英文条項を読み、日本法での対応を判断する問題。「Confidentiality」に関する英文条項から、除外される情報の定義と秘密保持義務の範囲を理解する必要がある。

K5 制度・基準 T3 穴埋め推論 L2 Trap-C 部分正解

正解: (設問1)ウ、(設問2)イ

必要知識: 国際契約の基本、秘密保持契約、英文契約の読み方と日本法での解釈

解法の思考プロセス:

英文条項の構造を理解します:

  • Article XX "Confidentiality" では、受信者(Recipient)が開示者(Discloser)から秘密情報を受け取り、それを秘密として保持する義務を定めています。
  • 秘密情報の除外事項(Paragraph C)として、(a)〜(e)が列挙されています:
    • (a) 開示契約違反なしに公然と入手可能になった情報
    • (b) 開示時点で受信者が既に持っていた義務なき情報
    • (c) 開示者の秘密情報を参考としない独立開発
    • (d) 権限ある第三者から制限なしに受け取った情報
    • (e) もはや秘密でないと開示者が明示した情報

設問1では、秘密保持義務の規定内容として「最も適切なもの」を選びます:

  • アの「受領者の本契約違反によらずに公開となった情報は、秘密情報に該当しない」→ (a)に対応
  • イの「秘密情報を用外せずに独立に開発した同一の情報は、秘密情報に該当する」→ 誤り((c)により除外)
  • ウの「法令又は裁判の命令を遵守するために開示が必要な場合に、その開示に秘密保持義務が及ばない」→ 正解(Paragraph Dに対応)
  • エの「本条の秘密情報の要件として、開示時に秘密の限定された方法による者であることは要求されない」→ 誤り

設問2では、英文条項の穴埋め(X, Y)について、日本法での相応する用語を選びます:

  • Xの「秘密の」に対応する概念
  • Yの「立証責任」に対応する概念

それぞれ法律用語の対応を正確に選ぶ必要があります。

誤答の落とし穴 Trap-C 部分正解: 英文条項を部分的に理解していても、Paragraph D(公法上の開示義務)の例外規定を見落とすこと。秘密情報の「定義」と「除外事項」を混同すること。開示者の利益保護と受信者の対抗要件のバランスを見落とすことが罠です。

学習アドバイス: 国際法務は経営法務の重要領域で、毎年1問は英文契約の読解問題が出題されます。基本的な英文契約用語(Confidential, proprietary, disclosure, obligation など)を正確に理解してください。また、英文条項と日本法の対応関係(例:秘密保持義務 = 守秘義務)を意識しながら学習することが重要です。


第16問 国際法務・輸出入・支店

問題要旨: 中小企業診断士である相談者が国外での販売ルートを考える際の法的問題。租税条約と国際法務の基本原則が出題される。

K5 制度・基準 T2 分類判断 L2 Trap-D 類似混同

正解: (設問1)PE(Permanent Establishment=恒久的施設)、(設問2)ウ

必要知識: 国際法務・租税条約国際貿易法、INCOTERMS(国際商用語)

解法の思考プロセス:

設問1では、会話の空欄に入る営業形態の略語を選びます:

  • PA(Public Address)→ 公開演説型(不適切)
  • PD(Project Development)→ プロジェクト開発(不適切)
  • PE(Permanent Establishment)→ 恒久的施設(正解。租税条約の基本概念)
  • PR(Public Relations)→ 広報(不適切)

恒久的施設(PE)は、外国企業が一定の場所で事業活動を行う場合、その国での納税義務が生じることを示す重要な概念です。

設問2では、国際貿易に関する租税条約の適用基準に関する記述から最適なものを選びます:

  • アの「租税条約は国際間の租税を調整するため、国界間で租税を完全にする。また、国内法と租税条約が異なる場合の適用は国内法が優先する」→ 誤り(前半の説明が不正確、かつ租税条約が優先)
  • イの「租税条約は国際間の租税を調整するため、国界間で租税を完全にする。また、国内法と租税条約が異なる場合の適用は租税条約が優先する」→ 誤り(前半の説明が不正確)
  • ウの「租税条約は国家間で租税を調整するので租税の重複を避けるために各国で租税条約を締結している。また、国内法と租税条約が異なる場合の適用は租税条約が優先する」→ 正解(日本では憲法98条2項に基づき条約が国内法に優先する)
  • エの「租税条約は国家間で調整するので租税の租税条約ことに異なる。また、国内法と租税条約が異なる場合の適用は国内法が優先する」→ 誤り(説明が不正確、かつ優先関係が逆)

誤答の落とし穴 Trap-D 混同誘発: 「恒久的施設(PE)」と「営業所」「支店」などの用語を混同すること。租税条約と国内税法の優先順序を逆に覚えること。INCOTERMS(国際商用語)と租税条約の違いを見落とすことが罠です。

学習アドバイス: 国際法務は経営法務の難関領域で、企業の国際展開に必須の知識です。「恒久的施設(PE)」「租税条約」「INCOTERMS」などの基本概念を整理して学習しましょう。特に租税条約は企業の国際展開コストに直結するため、正確な理解が重要です。


第17問 国際法務・支店

問題要旨: 国際法務における支店・営業所の設置に関する記述から、最も適切なものを選ぶ問題。国際法と各国法の関係が出題される。

K5 制度・基準 T1 正誤判定 L1 Trap-B 条件見落とし

正解: ウ

必要知識: 国際法務全般、支店と独立した営業所、各国の法定代理人要件

解法の思考プロセス: 各選択肢を検討:

  • アの「PA(Public Address)」→ 不適切な用語。
  • イの「PD(Project Development)」→ 不適切な用語。
  • ウの「PE(Permanent Establishment)」→ 正解。恒久的施設として租税上の重要概念。
  • エの「PR(Public Relations)」→ 不適切な用語。

支店の設置には各国で異なる要件があり、特に法定代理人(法人代表者に準じる人物)の置き方が重要です。

誤答の落とし穴 Trap-B 条件すり替え: 各国の支店設置要件の違いを把握していないこと。「法定代理人」と「支店長」の役割を混同すること。恒久的施設(PE)の税法上の定義と、各国の支店法上の定義の違いを見落とすことが罠です。

学習アドバイス: 国際法務における支店設置は実務的に重要な論点で、特に東南アジア展開企業では必須知識です。各国ごとの支店登記要件、法定代理人の要件を整理して学習しましょう。


第18問 租税条約・適用基準

問題要旨: 租税条約に関する記述から、最も適切なものを選ぶ問題。租税条約の基本原則と国内法の関係が出題される。

K5 制度・基準 T1 正誤判定 L2 Trap-D 類似混同

正解: ウ

必要知識: 租税条約、二重課税回避、国内法との関係

解法の思考プロセス: 各選択肢を検討:

  • アの「租税条約は国際間の租税を調整するため、国界間で租税を調整する。また、国内法と租税条約が異なる場合の適用は国内法が優先する」→ 誤り(租税条約優先が原則)
  • イの「租税条約は国際間の租税を調整するため、国界間で租税が重複しないように調整する。また、国内法と租税条約が異なる場合の適用は国内法が優先する」→ 誤り(租税条約優先が原則)
  • ウの「租税条約は国家間で租税を調整するので租税の重複を避けるために世界各国で租税条約を締結している。また、国内法と租税条約が異なる場合の適用は租税条約が優先する」→ 正解。正確な説明
  • エの「租税条約は国家間で租税を調整するので租税の租税条約ことに異なる。また、国内法と租税条約が異なる場合の適用は租税条約が優先する」→ 前半の説明が不正確

誤答の落とし穴 Trap-D 混同誘発: 租税条約と「二重課税防止」の関係を正確に理解していないこと。国内税法と租税条約の優先順序を間違えること。企業の実際の納税額と租税条約の関係を見落とすことが罠です。

学習アドバイス: 租税条約は経営法務の実践的領域で、企業の国際展開に直結します。以下の原則を確実に理解してください:

  1. 租税条約の目的:二重課税の回避、脱税防止、国家間の協力
  2. 優先順序:租税条約 > 国内法(通常の場合)
  3. 恒久的施設(PE):租税条約で定義される重要な概念

分類タグの凡例

知識種類(K)

  • K1 定義・用語: 法律用語や制度の定義を正確に理解する必要がある
  • K2 分類・表示: 複数の概念や分類を正確に区別する必要がある
  • K3 数式・公式: 計算や公式の正確な適用が必要
  • K4 手続・手順: 法的手続や実務的手順の理解が必要
  • K5 制度・基準: 法令の要件や基準の正確な理解が必須(経営法務はほぼK5)

思考法(T)

  • T1 正誤判定: 記述の正確性を判定する(経営法務の67%)
  • T2 分類判断: 複数の選択肢から最適な分類を選ぶ(経営法務の22%)
  • T3 穴埋め推論: 計算や推論で空欄を埋める
  • T4 条件整理: 複数の条件から最適な選択肢を推論
  • T5 穴埋め推論: 複数の情報から空欄を推論で埋める

形式層(L)

  • L1 基礎知識: 単一の法令条文から直接的に判定できる(経営法務33%、最大24点)
  • L2 応用理解: 複数の法制度を組み合わせた理解が必要(経営法務67%、合格必須)
  • L3 計算応用: 複雑な計算や条件の組み合わせが必要

罠パターン(Trap)

  • Trap-A 逆方向: 条件の逆を選んでしまうミス
  • Trap-B 条件見落とし: 「ただし」「場合によって」などの条件を見落とすミス(経営法務56%)
  • Trap-C 部分正解: 一部は正しいが完全ではない選択肢を選ぶミス
  • Trap-D 類似混同: 類似した概念を混同するミス(経営法務17%)
  • Trap-E 計算ミス: 計算過程の誤りや計算結果の誤り

年度総括

思考法の分布

思考法問数割合特徴
T1 正誤判定1267%条文の厳密な解釈と条件判別が必須
T2 分類判断422%複数の法制度を区別する力
T3 穴埋め推論211%空欄に適切な法律概念を入れる

経営法務は**正誤判定(T1)が67%**を占める「知識確認型」の試験です。細かい条文の表現差異と例外条件の判別が合否を分けます。

罠パターンの分布

罠パターン問数割合対策
Trap-B 条件見落とし1056%「〜する場合に限り」「〜を除き」を強調
Trap-C 部分正解422%「一部は正しいが不完全」を疑う
Trap-D 類似混同317%似た概念(OEM/EMS/ODM など)を対比表で整理
Trap-E 計算ミス16%計算ステップの明確化

Trap-B(条件見落とし)が56%で圧倒的最多失点要因です。 毎問必ず条件部分を照合する習慣が必須です。

Tier別学習優先度

Tier 1(合格必須)

  • 会社法:取締役会設置会社の意思決定プロセス(第1〜3問)
  • 知的財産法:著作権の保護期間、商標・意匠の登録要件(第7〜10問)
  • 民法:債権譲渡、相続における順位と喪失事由(第11〜14問)

Tier 2(得点向上)

  • 不正競争防止法:「一般条項」と「限定的不正行為」の区別
  • 国際契約:信用状の法的性質、パリ条約の優先権
  • 個別制度:意匠の「新規性」「創作性」の厳密な定義

Tier 3(発展)

  • 国際法務:租税条約の優先順序、恒久的施設(PE)の概念
  • 高度な判例理論:取締役の責任追求(第3問レベル)
  • 複合判断:複数の条件を並行して判定する問題

本番セルフチェック5項目

試験直前に以下5項目を確認してください。合否の分岐点となります。

  1. 会社法の「取締役会設置会社」かどうかの前提を確認したか
    • 意思決定権限(特別決議が必要か)が前提で異なる
    • 「株主総会の決議」と「取締役会決議」を混同しやすい
  2. 知的財産法で「存続期間」「登録要件」を正確に区別したか
    • 著作権:発生は自動、保護期間は著作者の死後70年(2018年改正。平成26年当時は死後50年)
    • 商標:登録が権利発生の要件、登録日から10年(更新可)
    • 意匠:登録が権利発生の要件、出願日から25年(令和元年改正。平成26年当時は登録日から20年、更新不可)
    • 特許 vs 実用新案:発明の高度性の閾値が異なる
  3. 民法の「善意・悪意」「過失の有無」の条件を見落としていないか
    • 債権譲渡通知の対抗要件:債務者への通知は「知っていたか」が鍵
    • 相続放棄:「3ヶ月以内」という期限が絶対条件
  4. 「〜する場合に限り」「〜を除き」などの限定条件に注目したか
    • これらの条件部分が正誤判定(T1)で最大の失点源(56%)
    • 「常に〜である」と機械的に思わず、条件を確認する
  5. 類似制度(特許 vs 実用新案、著作権 vs 意匠権)を対比表で整理したか
    • 権利発生(自動 vs 登録)、保護期間、侵害の立証方法
    • 試験直前に自分で表を書き直す練習が有効

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