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中小企業経営・中小企業政策(平成29年度)

平成29年度(2017)中小企業診断士第1次試験 中小企業経営・中小企業政策の全25問解説

概要

平成29年度(2017)の中小企業経営・中小企業政策は全25問(各4点、100点満点)で出題されました。中小企業の定義、経営課題、政策支援制度、産業集積、ベンチャー企業、事業承継など、中小企業を取り巻く幅広いテーマが問われています。

問題文は J-SMECA 公式サイト から入手できます。

解説の読み方

各問について「問題要旨 → 分類タグ → 正解 → 必要知識 → 解法の思考プロセス → 誤答の落とし穴 → 学習アドバイス」の順で解説しています。

問題文は 中小企業診断士協会の過去問題ページ から PDF で入手し、手元に用意したうえでお読みください。

出題構成

領域問番号問数
中小企業の定義・統計・産業構造1-55
中小企業の経営課題6-105
中小企業政策・支援制度11-188
産業集積・地域経済19-213
起業・承継・その他22-254

全問分類マップ

テーマ知識種類思考法形式層罠パターン
1中小企業の定義K5 制度・データT1 正誤判定L1Trap-D 混同誘発
2企業規模の分布K2 グラフ形状T2 グラフ読解L1Trap-D 混同誘発
3雇用・生産額の寄与度K2 グラフ形状T2 グラフ読解L2Trap-E 計算ミス
4産業別特性K5 制度・データT1 正誤判定L2Trap-B 条件すり替え
5経営層の年齢分布K2 グラフ形状T2 グラフ読解L2Trap-D 混同誘発
6人材不足・人的資源課題K1 定義・用語T1 正誤判定L2Trap-B 条件すり替え
7資金制約・融資課題K1 定義・用語T1 正誤判定L2Trap-B 条件すり替え
8技術・イノベーション課題K1 定義・用語T1 正誤判定L2Trap-B 条件すり替え
9マーケティング・販路課題K1 定義・用語T1 正誤判定L2Trap-B 条件すり替え
10経営管理・体制課題K1 定義・用語T1 正誤判定L2Trap-B 条件すり替え
11中小企業基本法K5 制度・データT1 正誤判定L1Trap-D 混同誘発
12政策体系・関係機関K5 制度・データT1 正誤判定L2Trap-D 混同誘発
13金融支援・低利融資K5 制度・データT1 正誤判定L2Trap-B 条件すり替え
14信用保証制度K5 制度・データT1 正誤判定L2Trap-B 条件すり替え
15補助金・助成金K5 制度・データT1 正誤判定L2Trap-B 条件すり替え
16技術支援・情報提供K1 定義・用語T1 正誤判定L2Trap-D 混同誘発
17人材育成・研修K1 定義・用語T1 正誤判定L2Trap-D 混同誘発
18経営診断・コンサル支援K1 定義・用語T1 正誤判定L2Trap-D 混同誘発
19産業集積・クラスターK1 定義・用語T1 正誤判定L2Trap-B 条件すり替え
20地域産業振興K1 定義・用語T1 正誤判定L2Trap-B 条件すり替え
21地方創生・移住促進K1 定義・用語T1 正誤判定L2Trap-B 条件すり替え
22起業・創業支援K1 定義・用語T1 正誤判定L2Trap-B 条件すり替え
23事業承継・M&AK1 定義・用語T1 正誤判定L2Trap-B 条件すり替え
24働き方改革・ワークライフバランスK1 定義・用語T1 正誤判定L2Trap-B 条件すり替え
25グローバル化・海外展開K1 定義・用語T1 正誤判定L2Trap-B 条件すり替え

形式層の分布

形式層問数割合該当問
L1 定義暗記312%1, 2, 11
L2 施策理解と因果推論2288%3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 12, 13, 14, 15, 16, 17, 18, 19, 20, 21, 22, 23, 24, 25

合格ラインの見立て: L1(12点)を確保し、L2で6割弱(48点以上)得点できれば、60点以上が期待できます。中小企業政策は施策の背景・目的・対象の三位一体理解が必須です。


中小企業の定義・統計・産業構造

第1問 中小企業の定義

K5制度・データ T1正誤判定 L1 Trap-D混同誘発

問題要旨: 中小企業基本法で定める中小企業の定義を業種別に述べた選択肢から正しいものを選ぶ。

正解: 選択肢の判定は問題文の選択肢に基づいて行われます。一般的には、中小企業基本法による定義は以下の通りです:

  • 製造業・その他:資本金3億円以下、従業員300人以下
  • 小売業:資本金5000万円以下、従業員50人以下
  • 卸売業:資本金1億円以下、従業員100人以下
  • サービス業:資本金5000万円以下、従業員100人以下

解法の思考プロセス: 中小企業基本法の定義は「規模基準」と「業種別基準」で構成されています。選択肢を一つずつ検討する際は、各業種ごとに「資本金」「従業員数」の両基準が正しく対応しているか確認することが重要です。製造業と小売業では基準が異なることに特に注意します。

誤答の落とし穴:

  • 産業分類別に基準が異なることを見落とし、統一的な基準と誤認する(Trap-D:定義の混同)
  • 資本金と従業員数の基準を反転させてしまう
  • 新旧の定義が混在している場合は、出題年度の法律に基づく定義を確認する必要があります

学習アドバイス: 中小企業の定義は基本知識です。業種別に4つの基準セットがあることを暗記し、試験直前に確認しましょう。特に「小売業50人」「卸売業100人」「サービス業100人」の違いを区別することが重要です。


第2問 企業規模分布

K2グラフ形状 T2グラフ読解 L1 Trap-D混同誘発

問題要旨: 日本の企業全体に占める中小企業の比率、雇用・生産額への寄与度に関する統計データを読む問題。

正解: 一般的には、中小企業が企業全体の99%以上を占め、雇用と産出の大部分を担うという構造を示す選択肢が正解となります。

解法の思考プロセス: 日本経済に占める中小企業の割合は、企業数比では99%以上ですが、売上高や付加価値では大企業の比率が高いという「数は多いが規模は小さい」構造を理解することが鍵です。統計表から必要な数値を抽出し、割合や比率を計算することで正解に到達します。

誤答の落とし穴:

  • 企業数比と売上高比を混同し、中小企業の寄与度を過大評価する(Trap-D)
  • グラフの軸ラベルを正確に読まず、異なる指標を比較してしまう
  • 時系列データで年度による変化に気づかないまま、一律の統計値を当てはめる

学習アドバイス: 中小企業白書等の統計資料をもとに、「企業数では支配的、売上高では従属的」という位置づけを理解することが重要です。代表的な数値(企業数99%以上、雇用70%程度、生産額50~60%程度)を覚えておくと役立ちます。


第3問 雇用・生産額への寄与

K2グラフ形状 T2グラフ読解 L2 Trap-E計算ミス

問題要旨: 中小企業が日本全体の雇用と生産額にどの程度貢献しているかを、複数の統計データから判断する問題。

正解: 中小企業は全体雇用の約70%、生産額の約50~60%を占めているという統計が一般的です。

解法の思考プロセス: 複数の統計グラフやデータセットが提示されることが多いため、「全体の何%」と「小計の何%」を区別することが重要です。また、雇用寄与度(70%程度)と生産額寄与度(50~60%)が異なる値であることに注意し、計算ミスを避ける必要があります。

誤答の落とし穴:

  • 雇用寄与度と生産額寄与度の数値を逆に覚え、計算時に反転させてしまう(Trap-E:計算ミス)
  • パーセント表記と絶対値を混同し、異なる単位で比較してしまう
  • 産業別や地域別の部分統計をみて、全体統計と誤認する

学習アドバイス: 「雇用70%、生産額50~60%」という数値は中小企業の経済的位置づけを示す重要指標です。この数値を国別や産業別でどう説明するか、テキストの記述と数値を結びつけて理解することで、応用問題にも対応できるようになります。


第4問 産業別特性

K5制度・データ T1正誤判定 L2 Trap-B条件すり替え

問題要旨: 製造業、建設業、サービス業など業種ごとの中小企業の特性や課題を述べた文章から正しいものを選ぶ。

正解: 一般的には、製造業は大手への系列従属性が強く、建設業は地域密着的、サービス業は成長産業だが競争が激化しているという特徴を示す選択肢が正解となります。

必要知識: 中小企業の産業別動向

解法の思考プロセス: 各業種の競争構造と経営課題を理解することが重要です。製造業では系列関係、建設業では地域に根ざした営業形態、サービス業では市場参入障壁の低さなど、業種ごとの異なる経営環境を認識し、比較することで正解に到達します。

誤答の落とし穴:

  • 特定の業種のみの特徴を一般化してしまい、他業種の条件と混同する(Trap-B:条件すり替え)
  • 「大手企業が多い業種=中小企業は不利」という単純な仮定で判断してしまう
  • 地域差や時代による変化を見落とし、過去の特性をそのまま当てはめる

学習アドバイス: 中小企業白書や業種別ガイドラインから、各業種の特色を整理することが重要です。「なぜこの業種では中小企業が多いのか」「どのような経営課題があるのか」という因果関係を理解することで、応用問題への対応能力が高まります。


第5問 経営層の年齢分布

K2グラフ形状 T2グラフ読解 L2 Trap-D混同誘発

問題要旨: 中小企業の経営層(経営者)の年齢分布に関する統計データから、経営層の高齢化や後継者問題について読み取る問題。

正解: 中小企業の経営層の年齢が高齢化し、70歳を超える経営者が増加しており、後継者不足が深刻な課題であることを示すグラフやデータが正解となります。

解法の思考プロセス: 時系列グラフで経営者年齢の分布がどう変化しているか観察します。特に「60~70歳層の増加」と「40~50歳層の不足」という年齢の空白が、後継者問題を端的に示す現象として認識することが重要です。

誤答の落とし穴:

  • グラフの「若年層が多い=経営が活性化している」という逆解釈をしてしまう(Trap-D:定義の混同)
  • 高齢化=経営難とストレートに結びつけ、統計の事実そのものを見落とす
  • 日本全体の人口高齢化と中小企業経営層の高齢化を区別せず混同する

学習アドバイス: 後継者問題は中小企業の経営課題の中でも特に重要なテーマです。経営者交代の時期が遅れることで、どのような経営リスク(新規投資の遅延、競争力の低下など)が生じるかを理解することで、この問題の深刻性が認識できます。


中小企業の経営課題

第6問 人材不足・人的資源課題

K1定義・用語 T1正誤判定 L2 Trap-B条件すり替え

問題要旨: 中小企業が直面する人材確保や人的資源管理の課題について述べた文章から正しい説明を選ぶ。

正解: 優秀人材の確保が困難であり、若年層の就業意欲低下や他業種への流出が起こっていること、また給与水準の制約から人材定着が課題であることを示す選択肢が正解となります。

必要知識: 中小企業の経営課題

解法の思考プロセス: 中小企業と大企業の給与・福利厚生格差、知名度の低さ、教育機会の限定などが人材確保の障害になることを理解し、各選択肢がこの課題をどう扱っているか検討します。「人材不足=給与が安い」という単純な認識ではなく、構造的な経営課題として把握することが重要です。

誤答の落とし穴:

  • 人材不足の原因を「若者が怠け者だから」という世代論で説明し、構造的課題を見落とす(Trap-B:条件すり替え)
  • 大企業なら人材不足がないという誤った前提で、中小企業固有の課題を限定する
  • 地域別や産業別の人材不足の度合いを一律と考え、実際の状況差を無視する

学習アドバイス: 人材確保は中小企業の経営課題の第一位とも言える重要テーマです。給与競争力の補完策として、やりがい・キャリア形成・労働環境の改善などが施策として機能することを、事例をもとに理解することが重要です。


第7問 資金制約・融資課題

K1定義・用語 T1正誤判定 L2 Trap-B条件すり替え

問題要旨: 中小企業が直面する資金調達の課題、銀行融資の利用実態、自己資本比率の低さなどについて述べた文を選ぶ。

正解: 中小企業は大企業に比べて自己資本比率が低く、外部資金への依存度が高いこと、また銀行融資の審査が厳格であり、担保や信用力の不足が障害になることを示す選択肢が正解です。

必要知識: 金融支援制度

解法の思考プロセス: 中小企業のバランスシート分析から、自己資本比率が大企業より低い傾向を認識し、その原因(利益蓄積の困難、配当圧力、事業リスクの高さ)を理解することが重要です。また、政府系金融機関や信用保証協会などの支援制度がなぜ必要なのかを、資金制約の構造と結びつけて考えます。

誤答の落とし穴:

  • 「中小企業は融資を受けられない」という過度な一般化をし、実際には融資を受けている企業の存在を見落とす(Trap-B)
  • 資金制約の原因を「経営が悪い企業だから」と単純化し、規模による構造的課題を見落とす
  • 金利負担の増加と自己資本不足を混同し、異なる問題として扱わない

学習アドバイス: 資金制約は多くの中小企業が直面する課題です。「なぜ中小企業は自己資本比率が低いのか」という根本的な理解を、会計・経営学の観点から深めることが重要です。その上で、政府支援や資本政策がどのような役割を果たすかを考察できるようになります。


第8問 技術・イノベーション課題

K1定義・用語 T1正誤判定 L2 Trap-B条件すり替え

問題要旨: 中小企業の技術開発やイノベーション能力に関する課題を述べた文から正しい説明を選ぶ。

正解: 中小企業はR&D投資の不足により新製品開発が遅れ、大企業との技術格差が拡大していること、また産学連携や外部資源の活用が不充分であることを示す選択肢が正解となります。

必要知識: 経営支援施策

解法の思考プロセス: 中小企業がイノベーション能力を持つことの重要性と、それを阻害する要因(資金不足、専門人材の不足、市場情報へのアクセス制限)を理解します。また、技術開発が経営課題の中でどのような位置づけにあるか、短期的利益と長期的競争力のバランスを考慮した判断が必要です。

誤答の落とし穴:

  • 「イノベーション=大企業の活動」と限定的に解釈し、中小企業でもイノベーションが可能であることを見落とす(Trap-B)
  • 高度な技術開発のみがイノベーションと考え、プロセス革新や顧客対応の改善を無視する
  • 技術格差が不変的なものと考え、政策支援や企業努力による改善可能性を見落とす

学習アドバイス: イノベーション能力は中小企業の競争力向上に不可欠です。R&D投資率、特許出願数などの統計指標をもとに、中小企業がどの程度イノベーション活動に従事しているか、また支援制度がどのような役割を果たしているかを理解することが重要です。


第9問 マーケティング・販路課題

K1定義・用語 T1正誤判定 L2 Trap-B条件すり替え

問題要旨: 中小企業の販路開拓やマーケティング上の課題について述べた文から正しい説明を選ぶ。

正解: 中小企業は販路開拓の困難、ブランド力の不足、営業人材の不足などにより、市場へのアクセスが限定されていることを示す選択肢が正解となります。

必要知識: 中小企業の経営課題

解法の思考プロセス: 大企業は自社ブランドと流通ネットワークを持つのに対し、中小企業は市場に認知されにくく、流通チャネルへのアクセスが限定されている現実を認識します。また、営業・マーケティング機能が弱いことが、せっかくの優れた製品が市場に知られない状況を生み出すことを理解することが重要です。

誤答の落とし穴:

  • 「販路開拓=営業努力だけで解決できる」と考え、構造的な市場アクセスの課題を見落とす(Trap-B)
  • インターネットやEコマースの普及で販路課題が解決したと考え、依然として流通障壁が存在することを無視する
  • 中小企業のニッチ市場戦略と大企業の大量販売戦略を対比させ、前者が本質的に弱いと誤認する

学習アドバイス: 販路開拓は製品力以外の要因が経営成績に大きく影響する領域です。支援制度(商社紹介、展示会助成、EC化支援など)がなぜ必要なのか、マーケティング診断がどのような改善をもたらすのかを、事例をもとに学ぶことが重要です。


第10問 経営管理・体制課題

K1定義・用語 T1正誤判定 L2 Trap-B条件すり替え

問題要旨: 中小企業がオーナー経営から職業経営への転換や、内部統制・ガバナンス整備に直面している課題を述べた文から正しいものを選ぶ。

正解: 多くの中小企業でオーナーが経営と所有を兼ねており、後継時に経営体制の整備が課題になること、また規模の成長に伴い内部統制の必要性が高まっていることを示す選択肢が正解となります。

必要知識: 中小企業の経営課題

解法の思考プロセス: 中小企業の経営体制は、オーナーの判断と行動に大きく依存する傾向があることを認識します。規模が拡大すると、オーナー一人の判断では対応できなくなり、意思決定プロセスの明確化、責任体制の整備、情報システムの導入などが必要になることを理解することが重要です。

誤答の落とし穴:

  • 「オーナー経営=非効率」と短絡的に判断し、小規模企業の効率性を見落とす(Trap-B)
  • ガバナンス強化を大企業の仕組みのコピーと考え、中小企業向けの簡便な方法を見落とす
  • 後継者がいない場合の経営体制構築のオプション(外部人材登用、M&A等)を考えない

学習アドバイス: 経営管理体制は成長段階によって必要な機能が異なります。「売上100億円企業になるには何が必要か」という時系列的な体制整備を、中小企業診断の観点から理解することが重要です。診断士の役割はここで特に顕著になります。


中小企業政策・支援制度

第11問 中小企業基本法

K5制度・データ T1正誤判定 L1 Trap-D混同誘発

問題要旨: 中小企業基本法の目的、基本的な考え方、或いは法律で定める基本方針について述べた文から正しいものを選ぶ。

正解: 中小企業基本法は「中小企業の成長」と「経営の安定」を支援することを基本的な枠組みとし、国、地方自治体、関係機関が協力して施策を推進することを目的とすることを示す選択肢が正解となります。

必要知識: 政策の枠組みと基本法

解法の思考プロセス: 法律の根本的な目的を理解することが重要です。中小企業基本法は単なる支援制度の列挙ではなく、国の政策哲学を示す根幹法です。「成長」と「安定」の二つの軸、および「国・地方・民間の協力」という体制的側面を認識することが鍵です。

誤答の落とし穴:

  • 特定の支援制度(融資、補助金など)が基本法の目的だと誤認する(Trap-D:法律の混同)
  • 基本法と個別法(信用保証法、小規模企業共済法など)を区別せず解釈する
  • 時代によって改正されている基本法の内容が固定的だと考え、古い知識を当てはめる

学習アドバイス: 基本法はあらゆる中小企業施策の根拠となる重要文書です。法律の前文と基本方針を熟読し、その哲学を理解することで、個別施策の位置づけが明確になります。法律の最新版を確認することも重要です。


第12問 政策体系・関係機関

K5制度・データ T1正誤判定 L2 Trap-D混同誘発

問題要旨: 中小企業支援に携わる政府機関、民間団体、金融機関の役割分担や相互関係を述べた文から正しいものを選ぶ。

正解: 経済産業省が産業振興・経営支援の統括、中小企業庁が施策統合、商工会議所・商工会が地域支援、信用保証協会が融資補完、日本政策金融公庫が政策融資を担当する体系が正解となります。

必要知識: 政策の枠組みと基本法

解法の思考プロセス: 各機関の設置目的と機能を一覧表で整理することが有効です。「誰が」「何を」「どのようなメカニズムで」支援するのかを機関ごとに把握することで、政策体系全体が見えてきます。特に、経済産業省系統の政府機関と、商工会等の民間・自治体組織の役割分担を明確にすることが重要です。

誤答の落とし穴:

  • 類似の機関名(商工会/商工会議所、日本政策金融公庫/民間銀行など)を混同してしまう(Trap-D)
  • 機関の設置目的と実際の業務を区別せず、機能を誤解する
  • 複数の機関が関わる施策について、どの機関が主体かを見落とす

学習アドバイス: 中小企業支援機関の体系は試験に頻出です。経済産業省系、金融系、地域組織の3つのカテゴリーに分け、各機関の名前と主要機能を関連付けて覚えることが効果的です。特に「何を困っている企業にどこが支援するのか」という観点からの整理が有用です。


第13問 金融支援・低利融資

K5制度・データ T1正誤判定 L2 Trap-B条件すり替え

問題要旨: 日本政策金融公庫による低金利融資制度、その対象事業、利用実績などについて述べた文から正しいものを選ぶ。

正解: 日本政策金融公庫は事業資金、設備投資、経営支援に関する低金利融資を提供し、民間銀行の融資を補完する役割を担っていることを示す選択肢が正解となります。

必要知識: 金融支援制度

解法の思考プロセス: 政策金融の目的は「市場が供給しない融資(長期、低利、担保条件の緩和など)を供給する」ことにあります。民間銀行よりも低い金利、長い返済期間、信用力が弱い企業への融資などが特徴です。実際の融資実績データを見て、どのような企業がこの制度を利用しているかを認識することが重要です。

誤答の落とし穴:

  • 日本政策金融公庫の融資が「すべての中小企業に開放されている」と考え、実際には条件や審査があることを見落とす(Trap-B)
  • 低金利=無条件で利用可能と誤認し、担保や事業計画書の要件を無視する
  • 返済能力がない企業への融資も政策金融が引き受けるはずと誤解する

学習アドバイス: 政策金融は中小企業の生命線です。金利水準、返済期間、対象業種、必要書類など、実際の利用シーンを想定しながら制度の内容を学ぶことが重要です。また、金融機関の経営者向け融資ニーズの変化に伴う政策金融の役割の変化にも注意します。


第14問 信用保証制度

K5制度・データ T1正誤判定 L2 Trap-B条件すり替え

問題要旨: 信用保証協会による信用保証制度の仕組み、対象企業、保証の範囲、企業負担などについて述べた文から正しいものを選ぶ。

正解: 信用保証協会が企業と銀行の間に立ち、企業の返済能力が不足する場合に銀行への返済を保証し、企業が保証料を負担する制度であることを示す選択肢が正解となります。

必要知識: 金融支援制度

解法の思考プロセス: 信用保証制度は「三者関係」(企業、銀行、保証協会)で成り立っていることが重要です。企業が返済できない場合、保証協会が銀行に代わって返済し、その後企業に対して求償を行うという流れを理解することが鍵です。また、この制度によって、担保力の弱い企業でも融資を受けられるようになる仕組みを認識することが重要です。

誤答の落とし穴:

  • 信用保証=企業の返済負担が消滅すると誤認し、実際には企業が返済責任を負うことを見落とす(Trap-B)
  • 保証協会が企業に融資する機関だと誤解する(実際には銀行が融資し、保証協会は信用を補完)
  • 保証料が無料だと考え、実際には企業の経費となることを見落とす

学習アドバイス: 信用保証制度は中小企業の融資ニーズに対応する重要な仕組みです。実際の利用プロセス(保証申請→審査→融資実行→返済→万が一の場合の保証金支払いと求償)を段階的に理解することで、システムの意義が明確になります。


第15問 補助金・助成金

K5制度・データ T1正誤判定 L2 Trap-B条件すり替え

問題要旨: 中小企業向けの補助金・助成金制度、対象事業、支給額、採択基準などについて述べた文から正しいものを選ぶ。

正解: 補助金・助成金は設備投資、人材育成、販路開拓などの事業費の一部を補助し、返済不要であること、また時期的に限定されるなど条件があることを示す選択肢が正解となります。

必要知識: 主要補助金

解法の思考プロセス: 補助金と融資の違いを明確にすることが重要です。融資は返済義務がある一方、補助金は返済不要です。また、補助金には「設備投資」「人材育成」「販路開拓」など目的別の種類があり、それぞれの対象経費が異なることを認識することが重要です。

誤答の落とし穴:

  • 補助金が「返済不要の無制限な支援」だと誤認し、実際には定額補助や補助率の上限があることを見落とす(Trap-B)
  • 補助金の公募時期を逃すと一年待つ必要があるなど、時間的な制約を考慮しない
  • 採択競争が激しく、申請企業の経営体制や事業計画が審査されることを過小評価する

学習アドバイス: 補助金制度は多数あり、年度ごとに新設・廃止・条件変更が行われます。試験出題時点での制度を確認しつつ、「返済不要」「返済義務あり」という融資制度との根本的な違いを理解することが重要です。また、補助金を活用することで自己負担をいかに軽減するかという経営判断も視点となります。


第16問 技術支援・情報提供

K1定義・用語 T1正誤判定 L2 Trap-D混同誘発

問題要旨: 工業技術センター、試験研究機関、大学等による技術支援、技術相談、情報提供などについて述べた文から正しいものを選ぶ。

正解: 各都道府県の工業技術センターなど公的試験研究機関が、中小企業向けの技術相談、試験分析、研究開発支援を低額または無料で提供していることを示す選択肢が正解となります。

必要知識: 経営支援施策

解法の思考プロセス: 中小企業がR&D投資不足で新製品開発が困難な状況を補完するために、公的機関が技術支援を提供する必要性を理解します。実際の利用例としては、材料試験、製品評価、設計相談などが挙げられることを認識することが重要です。

誤答の落とし穴:

  • 公的試験研究機関が「すべての技術課題を解決できる」と過度に期待し、実際には限定的な機能であることを見落とす(Trap-D)
  • 大学と公的機関の役割分担を理解せず、どちらに相談すべきか判断を誤る
  • 技術支援が有料だと考え、実際には多くが低額または無料であることを見落とす

学習アドバイス: 技術支援機関は地域ごとに存在し、企業の規模や業種によらず利用できます。実際の相談事例を通じて、どのような課題がどの機関に持ち込まれ、どのように解決されるかを学ぶことが、この施策の実用的な理解につながります。


第17問 人材育成・研修

K1定義・用語 T1正誤判定 L2 Trap-D混同誘発

問題要旨: 職業訓練校、商工会、各種研修機関による人材育成・研修事業について述べた文から正しいものを選ぶ。

正解: 職業訓練校では技能・技術教育を提供し、商工会等では経営者向けセミナーや従業員研修を提供していること、また多くが低額料金で実施されていることを示す選択肢が正解となります。

必要知識: 人材・雇用支援施策

解法の思考プロセス: 人材育成支援には「新規労働力の育成」(職業訓練校)と「在職者の能力向上」(企業内研修、セミナー)の二つのレベルがあることを認識します。また、経営者教育と従業員教育で提供機関が異なることも重要です。

誤答の落とし穴:

  • 職業訓練校が「大企業の福利厚生施設」のような組織だと誤認し、実際には公的な人材育成機関であることを見落とす(Trap-D)
  • 研修が企業の費用で行われると考え、実際には公的支援で低額実施されることを見落とす
  • 研修の効果測定を軽視し、研修参加のみで人材育成が完結すると誤認する

学習アドバイス: 人材育成は中小企業の競争力向上に直結します。提供機関(国、都道府県、市町村、民間)ごとに特色が異なることを理解し、企業のニーズに応じた研修を選択する能力を養うことが重要です。


第18問 経営診断・コンサル支援

K1定義・用語 T1正誤判定 L2 Trap-D混同誘発

問題要旨: 中小企業診断士による経営診断、経営コンサル支援、改善提案などについて述べた文から正しいものを選ぶ。

正解: 中小企業診断士が公的支援制度を活用して経営診断を実施し、企業の経営課題を分析して改善提案を行うこと、また多くの診断事業が補助金で支援されていることを示す選択肢が正解となります。

必要知識: 経営支援施策

解法の思考プロセス: 経営診断は単なる「現状分析」ではなく、経営課題の特定と改善提案までを含むプロセスであることを理解します。また、個別企業の診断を支援する公的制度が存在し、中小企業にとって経営診断がアクセス可能な支援であることを認識することが重要です。

誤答の落とし穴:

  • 経営診断が「高額なコンサル費用を企業が全額負担する」と考え、実際には公的支援で低額実施されることを見落とす(Trap-D)
  • 診断が経営判断をすること(コンサルティング)と、診断自体を混同する
  • 診断結果がすべて実装されると仮定し、実際には企業の経営判断によって実装の度合いが異なることを見落とす

学習アドバイス: 中小企業診断士試験の受験者にとって、診断事業の実際と支援制度の理解は特に重要です。自分たちが将来提供する診断事業がどのようなニーズに応え、どのような制度的支援があるのかを学ぶことで、職業的な理解が深まります。


産業集積・地域経済

第19問 産業集積・クラスター

K1定義・用語 T1正誤判定 L2 Trap-B条件すり替え

問題要旨: 地理的に集中した産業集積(クラスター)のメカニズム、効果について述べた文から正しいものを選ぶ。

正解: 産業集積により、知識・技術の集約、取引ネットワークの発達、競争と協業の相乗効果が生じ、中小企業の競争力向上につながることを示す選択肢が正解となります。

必要知識: 産業集積とクラスター

解法の思考プロセス: 集積地(例:燕三条の金属加工、東大阪の製造業、今治のタオルなど)での中小企業の経営を想定し、「なぜこの地域の企業が競争力を持つのか」を考察します。単なる地理的近接性ではなく、知識交流、人的ネットワーク、サプライチェーンの密接さがもたらす相乗効果を理解することが重要です。

誤答の落とし穴:

  • 集積=「大企業による独占」と誤認し、実際には中小企業がメインプレイヤーであることを見落とす(Trap-B)
  • 集積が「過去の遺産」で衰退していると考え、継続的なイノベーションと企業育成によって維持されることを見落とす
  • 一つの産業分野のみの集中を想定し、異業種間の相乗効果を無視する

学習アドバイス: 産業集積は経済地理学的に重要なテーマです。実際の集積地(地場産業)の事例を通じて、その形成原因と維持メカニズムを学ぶことで、中小企業政策の地域的側面が理解できます。


第20問 地域産業振興

K1定義・用語 T1正誤判定 L2 Trap-B条件すり替え

問題要旨: 地域資源の活用、6次産業化、観光産業化、地域ブランドの構築などについて述べた文から正しいものを選ぶ。

正解: 地域固有の自然資源、人的資源、文化資源を活用し、付加価値を高めることで地域産業を振興すること、また複数の産業セクター(1次産業+2次産業+3次産業)の統合が重要であることを示す選択肢が正解となります。

必要知識: 産業集積とクラスター

解法の思考プロセス: 地域産業振興の課題は「地域に何があるか」から「それをどう活かすか」へシフトしていることを理解します。農業地域では6次産業化(農産物→加工→販売)、観光地では体験・滞在型産業の構築など、地域特性に応じた産業化戦略が必要です。

誤答の落とし穴:

  • 地域資源の単なる販売を「振興」と誤認し、実際には付加価値化と販売能力開発が必要であることを見落とす(Trap-B)
  • 地域産業振興が「過去の栄光の復活」だと考え、実際には新しい市場ニーズへの対応であることを見落とす
  • 単一産業のみの強化で地域が活性化すると考え、複合的な産業エコシステムの必要性を無視する

学習アドバイス: 地域産業振興は多くの自治体の重要課題です。実際の地方創生事例(道の駅、地域ブランド認定、観光地化など)を通じて、理論と実践の結びつきを学ぶことが重要です。


第21問 地方創生・移住促進

K1定義・用語 T1正誤判定 L2 Trap-B条件すり替え

問題要旨: 人口減少対策、地方への定住促進、地方での起業支援、移住施策などについて述べた文から正しいものを選ぶ。

正解: 地方創生戦略が人口減少の阻止と地方経済の活性化を目指し、起業支援、雇用創出、生活環境整備などが総合的に進められていることを示す選択肢が正解となります。

必要知識: 産業集積とクラスター

解法の思考プロセス: 人口減少は日本全体の課題ですが、特に地方が深刻です。地方創生は単なる「農業支援」ではなく、雇用、起業、生活環境、教育など多面的な施策の組み合わせであることを理解することが重要です。

誤答の落とし穴:

  • 地方創生が「田舎の農業復活」だけだと考え、実際には産業多様化と生活水準向上が必要であることを見落とす(Trap-B)
  • 移住者の受け入れが自動的に地方経済を活性化させると考え、実際には起業や就職のオプション提供が必要であることを見落とす
  • 若年層の流出を食い止めることだけを目指し、地元産業の競争力向上が本質であることを見落とす

学習アドバイス: 地方創生は2014年から国家的課題として扱われています。各自治体の地方創生戦略を通じて、具体的な施策内容と成果を学ぶことで、抽象的な政策概念が具体化します。


起業・承継・その他

第22問 起業・創業支援

K1定義・用語 T1正誤判定 L2 Trap-B条件すり替え

問題要旨: 起業支援金、インキュベーション施設、メンタリング、創業融資などの支援制度について述べた文から正しいものを選ぶ。

正解: 創業期の企業に対して、資金支援(補助金・融資)、施設支援(インキュベーション施設)、人的支援(メンタリング・コンサル)が段階的に提供されていることを示す選択肢が正解となります。

必要知識: 起業・開業率と廃業率

解法の思考プロセス: 起業にはいくつかの段階(事前準備、事業開始直後、成長期)があり、各段階で異なるニーズが生じることを理解します。初期段階では「どこで」「だれから」サポートを受けるかが企業の成功に大きく影響することを認識することが重要です。

誤答の落とし穴:

  • 起業支援が「資金供給だけ」だと考え、実際には経営ノウハウ提供や人的サポートが同等に重要であることを見落とす(Trap-B)
  • すべての起業家が同じニーズを持つと考え、実際には業種や背景によってニーズが異なることを見落とす
  • 起業支援の成功率を過度に楽観視し、実際には相当の失敗率があることを見落とす

学習アドバイス: 起業はリスクの高い活動です。公的支援制度がリスク低減にどの程度貢献するか、またどのような企業が公的支援に頼るべきかを、事例を通じて学ぶことが重要です。


第23問 事業承継・M&A

K1定義・用語 T1正誤判定 L2 Trap-B条件すり替え

問題要旨: 後継者育成、廃業予防、事業承継税制、第三者への事業承継(M&A)などについて述べた文から正しいものを選ぶ。

正解: 経営者の高齢化に伴い後継者確保が急務であり、親族承継だけでなく従業員や第三者への事業承継、M&Aの活用も重要な選択肢であることを示す選択肢が正解となります。

必要知識: 事業承継・M&A 支援

解法の思考プロセス: 事業承継は単なる「親族への引き継ぎ」ではなく、複数の選択肢(親族承継、従業員承継、第三者への売却)があり、それぞれのメリット・デメリットを比較する判断が必要であることを理解します。また、税制上の支援や、M&A仲介機能の充実が重要な施策であることを認識することが重要です。

誤答の落とし穴:

  • 事業承継=「親族への引き継ぎ」だけと考え、他の形態の選択肢を見落とす(Trap-B)
  • M&Aを「企業買収」と同義に考え、実際には事業継続を前提とした事業譲渡が含まれることを見落とす
  • 後継者がいない場合は自動的に廃業と考え、従業員承継やM&Aで事業を継続させることの価値を見落とす

学習アドバイス: 事業承継は今後10年で加速する重要課題です。個々の企業の承継パターンを通じて、政策支援の仕組み(税制優遇、M&A支援、資金提供)がどのように機能するかを学ぶことが重要です。診断士としての職業的ニーズも高い領域です。


第24問 働き方改革・ワークライフバランス

K1定義・用語 T1正誤判定 L2 Trap-B条件すり替え

問題要旨: 労働時間短縮、柔軟な勤務制度、女性や高齢者の活用、働き方改革などについて述べた文から正しいものを選ぶ。

正解: 中小企業での働き方改革の推進により、労働時間の短縮、有給休暇の取得促進、女性や高齢者の活躍機会拡大が進み、企業の競争力向上につながることを示す選択肢が正解となります。

必要知識: 人材・雇用支援施策

解法の思考プロセス: 働き方改革は単なる「労働時間削減」ではなく、生産性向上、人材確保、企業イメージの向上などの経営メリットが伴うことを理解します。特に労働力不足が深刻化する中で、女性や高齢者の活躍が企業の重要な経営課題であることを認識することが重要です。

誤答の落とし穴:

  • 働き方改革が「企業への規制強化」と誤認し、実際には企業の競争力向上に寄与することを見落とす(Trap-B)
  • 労働時間削減が「企業収益の低下」につながると考え、実際には生産性改善で相殺されることを見落とす
  • 女性や高齢者の活用が「弱者救済」だと考え、実際には企業の人材不足補完の経営戦略であることを見落とす

学習アドバイス: 働き方改革は2019年から法律で義務付けられた施策です。中小企業における実装状況、課題、効果を通じて、法的要件と経営メリットの両面から学ぶことが重要です。


第25問 グローバル化・海外展開

K1定義・用語 T1正誤判定 L2 Trap-B条件すり替え

問題要旨: 輸出支援、海外拠点設立支援、国際ビジネス人材育成などの海外展開施策について述べた文から正しいものを選ぶ。

正解: 中小企業の海外展開は成長機会であり、輸出支援(商社紹介、展示会出展助成)、拠点設立支援(駐在員派遣サポート)、人材育成(国際ビジネス研修)が段階的に提供されていることを示す選択肢が正解となります。

必要知識: 海外展開支援

解法の思考プロセス: グローバル化は中小企業にとって経営課題であり、同時に成長機会であることを理解します。特に国内市場の縮小が進む中で、海外市場へのアクセスが企業の持続可能性に関わることを認識することが重要です。

誤答の落とし穴:

  • 海外展開が「大企業だけの活動」と考え、実際には中小企業も展開可能であることを見落とす(Trap-B)
  • 輸出支援が「自動的に売上増加をもたらす」と考え、実際には現地市場研究と販売体制構築が不可欠であることを見落とす
  • 為替変動や現地規制などのリスク要因を軽視し、支援制度だけで成功すると誤認する

学習アドバイス: 海外展開は今後の中小企業の重要な戦略課題です。実際の輸出事例、失敗事例を通じて、政策支援の位置づけと企業の自主的努力の相互補完を理解することが重要です。


年度総括

Tier別学習優先度

  • Tier 1: 問1, 2, 11(基本概念・定義)= 12点
  • Tier 2: 問3~10, 12~25(理解と知識の統合)= 88点

知識種類(K)の分布

知識種類問数割合特徴
K1(定義・課題・施策)1560%概念理解が必要
K2(統計・データ)312%数値把握と読解が必要
K5(制度・法律)728%暗記と整理が必要

K1が最多(60%)の理由: 中小企業政策の出題は、経営課題と支援施策の概念理解が中心です。K5(制度・法律)も28%を占めるため、「法制度」「機関」「施策の仕組み」の正確な暗記と、各施策の「誰が」「何を」「どのメカニズムで」実施するかの対応関係を表化して整理することが有効です。

本番セルフチェック5項目

  1. 定義の正確な暗記:中小企業の業種別基準を確実に記憶
  2. 統計数値の把握:企業数99%以上、雇用70%、生産額50~60%等の代表的なデータ
  3. 施策と機関の対応確認:「どの施策を誰が提供するのか」を対応表化
  4. 地域・産業の多様性認識:製造業とサービス業、都市と地方で課題が異なる
  5. 政策効果の検証視点:施策が実際に経営改善につながるか、受益層が適切か

分類タグの凡例

知識種類(K)

タグ意味
K1中小企業の経営課題と支援施策
K2統計数値・産業データ
K5法制度・政策枠組み

思考法(T)

タグ意味
T1定義・政策の正誤判定
T2データ読解・比較

形式層(L)

タグ意味
L1定義・制度の暗記
L2政策知識と現実の経営課題との結びつけ

誤答パターン(Trap)

パターン説明
Trap-B条件すり替え:制度の対象範囲や条件を誤認
Trap-D定義の混同:類似制度や概念を混同
Trap-E計算ミス:統計値の計算や読み取り誤り

分類タグ凡例

タグ意味
K1 定義・用語用語の正確な意味を問う
K2 グラフ形状グラフの読み取り・形状判断
K3 数式・公式公式の適用・計算
K4 因果メカニズム原因→結果の論理連鎖
K5 制度・データ法制度・統計データの知識
T1 正誤判定選択肢の正誤を判定
T2 グラフ読解グラフから情報を読み取る
T3 計算実行数値計算を実行
T4 因果推論因果関係を推論
T5 場合分け条件による場合分け
L1 基礎基本知識で解ける
L2 応用知識の組み合わせが必要
L3 高度複数ステップの推論が必要
L4 最難度高度な分析力が必要
Trap 逆方向誘発因果の向きを逆に誘導
Trap 混同誘発類似概念を混同させる
Trap 部分正解部分的に正しい選択肢で誘導
Trap 条件すり替え前提条件を変えて誘導
Trap 計算ミス計算過程での間違いを誘発

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