運営管理(平成25年度)
平成25年度(2013)中小企業診断士第1次試験 運営管理の主要問題解説
概要
平成25年度(2013)の運営管理は100点満点で出題されました。生産管理・品質管理・IE・VE・購買・流通小売業まで幅広く出題され、計算問題と概念理解の両立が求められました。本ページでは主要34問を取り上げて解説します。
この解説の使い方
問題文は中小企業診断士協会の過去問題ページからPDFで入手し、手元に用意したうえでお読みください。解説は問題要旨(出題内容の要約)をもとに構成しており、問題文そのものは著作権の関係で掲載していません。
問題文は J-SMECA 公式サイト(平成25年度 運営管理) から入手できます。手元に PDF を用意したうえでお読みください。
出題構成
| 領域 | 問番号 | 問数 |
|---|---|---|
| 生産・品質管理(生産管理・品質管理・IE・VE) | 1-21 | 21 |
| 流通・小売業(店舗立地・商圏・販売戦略) | 22-30 | 9 |
| 物流・購買・在庫 | 31-34 | 4 |
全問分類マップ
| 問 | テーマ | K値 | T値 | L値 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | PDCA管理指標と施策の対応 | K4 | T2 | L2 |
| 2 | シミュレーション適用判定 | K3 | T1 | L2 |
| 3 | 工場レイアウト移動距離分析 | K4 | T3 | L3 |
| 4 | VEの定義 | K2 | T1 | L1 |
| 5 | 品質特性の分類 | K2 | T1 | L1 |
| 6 | バイオテクノロジー技術 | K2 | T1 | L1 |
| 7 | バーコード利用 | K3 | T1 | L1 |
| 8 | 需要変動対応生産方式 | K3 | T1 | L1 |
| 9 | 混合品ラインの編成効率 | K4 | T3 | L3 |
| 10 | 需要予測の活用 | K3 | T1 | L1 |
| 11 | 大日程計画の定義 | K3 | T1 | L1 |
| 12 | 度数分布から平均値計算 | K4 | T3 | L3 |
| 13 | TQM原則 | K3 | T1 | L1 |
| 14 | 生産統制における現品管理目標 | K3 | T1 | L1 |
| 15 | 職務訓練の種類 | K2 | T1 | L1 |
| 16 | 鋳造工場の作業分類法 | K4 | T2 | L2 |
| 17 | サプライチェーン分析 | K3 | T1 | L1 |
| 18 | 職場管理における5S活動 | K3 | T1 | L1 |
| 19 | グリーン物流とCO2削減 | K3 | T2 | L2 |
| 20 | 生産工程の改善施策 | K3 | T1 | L1 |
| 21 | LCA(ライフサイクルアセスメント) | K2 | T1 | L1 |
| 22 | 都市計画法による店舗立地規制 | K2 | T1 | L1 |
| 23 | 大規模小売店舗立地法 | K2 | T1 | L1 |
| 24 | 小売吸引力モデル | K4 | T3 | L3 |
| 25 | ショッピングセンター貸付 | K3 | T2 | L2 |
| 26 | 色彩演出 | K3 | T1 | L1 |
| 27 | セット価格の計算 | K4 | T3 | L3 |
| 28 | 月商逆算による売上予定高 | K4 | T3 | L3 |
| 29 | インストアプロモーション(ISP) | K3 | T1 | L1 |
| 30 | 小売業の価格設定方法 | K3 | T1 | L1 |
| 31 | 発注点とリードタイム(その1) | K3 | T1 | L1 |
| 32 | 発注点とリードタイム(その2) | K3 | T2 | L2 |
| 33 | 物流配置と発注量分析 | K4 | T3 | L3 |
| 34 | グリーン物流パートナーシップ | K3 | T2 | L2 |
形式層の分布
| 形式層 | 問数 | 割合 | 該当問 |
|---|---|---|---|
| L1:用語選択・概念判定 | 20 | 58.8% | 4, 5, 6, 7, 8, 10, 11, 13, 14, 15, 17, 18, 20, 21, 22, 23, 26, 29, 30, 31 |
| L2:概念選択・因果判定 | 7 | 20.6% | 1, 2, 16, 19, 25, 32, 34 |
| L3:数値計算 | 7 | 20.6% | 3, 9, 12, 24, 27, 28, 33 |
合格ライン考察: 各科目100点満点で、科目合格基準は60点(60%)。L1(基本知識)を確実に取ることが合格の必須条件。L3(計算問題)は難度が高いため、完全正解を狙わずとも L1+L2 で稼ぐ戦略が有効。
第1問 PDCA管理指標と施策の対応
問題要旨: PDCS ME管理指標(P/C/S/M)に着目した施策の中で、最も不適切な組み合わせはどれか。
K4 手続 T2 選択判定 L2 概念選択
正解: ア
必要知識: 生産管理・PDCA指標 — PDCS ME管理指標(P=生産性、C=原価、S=標準、M=技能)
解法の思考プロセス:
- P指標(生産量と作業者数の関係)→ 生産性向上施策(作業者1人当たりの生産量向上)
- C指標(製品原価と原材料費)→ 原材料費低減施策
- S指標(実績工数と標準工数)→ 基準改善施策
- M指標(技能向上と取得作業者数)→ 重点的育成施策
P指標に着目した施策が「生産量と作業者数の関係を調べ、作業者1人当たりの生産量を向上させるため」という文脈が最適。
誤答の落とし穴:
- 各指標の改善方向性を誤解(例:S指標でプラス乖離が改善余地あり)
- 施策名と指標の対応を誤認識
学習アドバイス: PDCS ME各指標は固有の改善目標を持つ。P=生産性、C=原価、S=標準、M=技能として暗記。
第2問 シミュレーション適用判定
問題要旨: 製造部門で用いられるシミュレーション手法の適用記述として最も不適切なものはどれか。
K3 概念 T1 状況適応 L2 概念選択
正解: ア
必要知識: シミュレーション手法 — 生産システム最適化での活用
解法の思考プロセス: シミュレーション適用の典型例:
- バーチャルマニュファクチャリング → ライン構成・人数・設備配置の検証
- デジタルモックアップ → 実製造設備に関する検証
- モンテカルロ法 → 生産システムの確率的挙動分析
- システムダイナミクス → 構成要素間の相互作用分析
各選択肢でシミュレーション手法と適用領域の対応を確認。
誤答の落とし穴:
- 各シミュレーション手法の定義を混同
- 適用領域の細部を誤認識
学習アドバイス: シミュレーション手法は「事前検証」がキーワード。用語と適用シーンを対で学習。
第3問 工場レイアウト移動距離分析
問題要旨: 3製品(A・B・C)を5工場で加工。各製品の加工順序と日当たり生産ロット数から、工場間移動距離を評価。最も移動距離が小さいレイアウトを選択。
K4 計算 T3 多因子分析 L3 数値計算
正解: エ
必要知識: 工場レイアウト設計 — ジョブショップレイアウト最適化
解法の思考プロセス:
- 各製品の加工順序を整理:
- A:切断→プレス→旋盤→検査(6ロット/日)
- B:切断→穴あけ→プレス→検査(8ロット/日)
- C:切断→穴あけ→プレス→検査(7ロット/日)
- 表の距離行列から各製品ごとに移動距離を計算
- 複数レイアウト案を比較し最小値を選択
誤答の落とし穴:
- 表の読み誤り(セルの対称性を確認)
- ロット数乗算の漏れ
- 往復距離計算の曖昧さ
学習アドバイス: ジョブショップレイアウト最適化は「加工順序」「距離」「ロット数」の3要素。表を正確に読み、計算順序を厳格に。
第4問 VEの定義
問題要旨: VEに関する記述として最も適切なものはどれか。価値概念の定義。
K2 定義 T1 知識確認 L1 用語選択
正解: ア
必要知識: VE(価値工学) — 機能価値最適化
解法の思考プロセス: VEの基本定義:価値 = 機能 / コスト
ア「対象物の価値は、対象物の機能/コストでとらえることができる」→ VEの基本定義そのもの。正当。
誤答の落とし穴:
- VEを「コスト削減」と過度に狭く理解
- 機能と価値を混同
学習アドバイス: VEは「価値工学」。価値を明示的に定式化し、機能維持下でのコスト削減を目指す。
第5問 品質特性の分類
問題要旨: 設計・製造段階における品質に関する記述として最も適切なものはどれか。
K2 定義 T1 知識確認 L1 用語選択
正解: ア
必要知識: 品質管理基礎 — 製造品質と設計品質
解法の思考プロセス:
- 製造品質:製造部門の責任(「われわれの品質」)
- 設計品質:設計部門の責任(顧客要求を反映)
- 代用特性:直接計測困難な場合の代替指標
ア「製造品質は、製造段階で責任を持つべき品質であり『われわれの品質』と呼ばれている」→ 正当。
誤答の落とし穴:
- 製造品質と設計品質の区別曖昧
- 代用特性の定義を狭く理解
学習アドバイス: 品質は役割で分類される。製造品質=製造部門、設計品質=設計部門の責任分担を明確に。
第6問 バイオテクノロジー技術
問題要旨: バイオテク技術と応用事例の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
K2 定義 T1 知識確認 L1 用語選択
正解: ウ
必要知識: バイオテクノロジー — 環境・エネルギー産業での活用
解法の思考プロセス: 遺伝子組換え、ナノバイオテク、バイオインフォマティクス、バイオマスの定義と応用を確認。各用語の適用領域を対応させる。
誤答の落とし穴:
- バイオテク用語が多く、定義誤認識しやすい
- 応用事例の詳細不明時は用語の一般的意味から推測
学習アドバイス: 環境・エネルギー産業での活用が出題ポイント。各用語と1~2応用事例をセットで暗記。
第7問 バーコード利用
問題要旨: 生産・物流実務におけるバーコード利用に関する記述として最も適切なものはどれか。
K3 概念 T1 知識確認 L1 用語選択
正解: イ
必要知識: IT活用・情報システム — バーコード・POS システム
解法の思考プロセス: バーコードの特性(誤読率・読取不能率・シンボル面積・スキャナ種別)と選択判定。シンボルA・B の総誤認識率を比較。
誤答の落とし穴:
- 総誤認識率の正確な計算
- 1次元と2次元シンボルの特性を誤認識
- スキャナ種別と距離の対応誤り
学習アドバイス: バーコード選択は「情報量」「環境」「スキャナ」の組み合わせで決定。
第8問 需要変動対応生産方式
問題要旨: 需要量が多く市場が安定している製品の生産方式選択。
K3 概念 T1 知識確認 L1 用語選択
正解: ウ
必要知識: 生産方式 — 見込み生産と受注生産の選択
解法の思考プロセス: 需要量多 → ライン生産、市場安定 → 見込生産。組み合わせで大量見込生産方式が最適。
誤答の落とし穴:
- 需要特性と生産方式の対応を機械的に覚えていない
- セル生産とライン生産の混同
学習アドバイス: 需要特性と生産方式の対応表を暗記。(多量&安定 → ライン見込)が基本。
第9問 混合品ラインの編成効率
問題要旨: 複合品製造ラインの編成効率を計算。サイクルタイム150秒、ステーション数10。
K4 計算 T3 多因子分析 L3 数値計算
正解: エ
必要知識: ラインバランシング — 編成効率と工程設計
解法の思考プロセス: 編成効率 = 総作業時間 / (ステーション数 × サイクルタイム)
月間生産量から日当たり作業時間を逆算し編成効率を計算。複数製品の場合は加重平均適用。
誤答の落とし穴:
- サイクルタイムを作業時間と混同
- 月間生産量から日当たり値への変換誤り
学習アドバイス: 編成効率 = 総作業時間 / (ステーション数 × サイクルタイム)。分子・分母を正確に理解。
第10問 需要予測の活用
問題要旨: 需要予測の活用に関する記述として最も適切なものはどれか。
K3 概念 T1 知識確認 L1 用語選択
正解: ア
必要知識: 生産計画 — 需要予測と計画期間
解法の思考プロセス: 工場新設 → 長期予測、人員計画 → 中期予測、設備計画 → 中期予測、短期計画 → 短期予測。
最も明らかに長期予測が必要なのは「工場新設」(多年度投資)。
誤答の落とし穴:
- 予測期間と計画種別の対応を機械的に覚えていない
学習アドバイス: 予測期間と計画の3層対応。(長期→戦略)(中期→事業)(短期→運用)を暗記。
第11問 大日程計画の定義
問題要旨: 工場における製品の生産量と生産時期を決める日程計画に関する記述として最も適切なものはどれか。
K3 概念 T1 知識確認 L1 用語選択
正解: ウ
必要知識: 生産計画 — 大日程・中日程・小日程
解法の思考プロセス: 大日程(月単位)、中日程(週単位)、小日程(日単位)の3層。大日程=月度計画という明示的対応を選択。
誤答の落とし穴:
- 小日程と大日程の説明を逆に覚える
学習アドバイス: 日程計画は期間単位で階層化。(月→大)(週→中)(日→小)と暗記。
第12問 度数分布から平均値計算
問題要旨: 度数分布表から加重平均(平均値)を計算。
K4 計算 T3 統計処理 L3 数値計算
正解: ウ
必要知識: 統計管理 — 度数分布と計算
解法の思考プロセス: 平均 = Σ(区間中心値 × 度数) / Σ度数
各区間の中心値を計算し、度数で加重: (40×1 + 42×4 + 44×12 + 46×20 + 48×25 + 50×20 + 52×12 + 54×4 + 56×1 + 58×1) / 100 = 48.1
誤答の落とし穴:
- 区間中心値の計算誤り
- 加算時の計算ミス
- 100で割り忘れ
学習アドバイス: 統計計算は細心の注意。電卓を使い各項を確認し、合計を再加算。
第13問 TQM原則
問題要旨: TQMの3つの原則レベル(①目的②手段③支援)の中で、②手段に関する原則に当てはまるものを選択。
K3 概念 T1 知識確認 L1 用語選択
正解: イ
必要知識: TQM — 全社的品質経営
解法の思考プロセス: ①目的原則:品質優先、顧客重視 ②手段原則:統計的手法、PDCAサイクル、人材育成 ③支援原則:組織整備
②に該当するのは「統計的手法」と「人材育成」の両立がポイント。
誤答の落とし穴:
- TQMの3原則を体系的に理解していない
学習アドバイス: TQMは「統計+人」で成立。PDCA支える人材育成、参加型組織を理解。
第14問 生産統制における現品管理目標
問題要旨: 生産統制における現品管理の目標として最も適切なものはどれか。
K3 概念 T1 知識確認 L1 用語選択
正解: エ
必要知識: 生産統制 — 現品管理
解法の思考プロセス: 現品管理の定義:工程内の製品位置・進捗・状態を把握し、計画通り生産進捗を確保する活動。
目標は「品質の維持」「納期遵守」「効率化」。最も直接的に「品質維持」。
誤答の落とし穴:
- 現品管理を在庫管理と混同
学習アドバイス: 生産統制階層は(需要予測→生産計画→工程計画→現品管理)。
第15問 職務訓練の種類
問題要旨: 職務訓練に関する記述として最も適切なものはどれか。OJT、OJT外、SD、TWI等の用語区別。
K2 定義 T1 知識確認 L1 用語選択
正解: イ
必要知識: 職務訓練 — OJT/OFF-JT
解法の思考プロセス: OJT:職務遂行を通じた実務訓練 OJT外:集合訓練など職務外での訓練 SD:自己啓発(企業が支援) TWI:監督者訓練(JI・JM・JR)
イ「OJTは、社内職務に関する技能・知識・問題解決力を広く、体系的に教育する」→ 正当。
誤答の落とし穴:
- OJT(職務内)とOJT外(職務外)の対比を混同
学習アドバイス: 職務訓練は「場所」(職務内 vs 職務外)と「内容」で分類。
第16問 鋳造工場の作業分類法
問題要旨: 機械設備利用の金属工場で、生産流別分析から作業分類。最も適切なものはどれか。
K4 手続 T2 分類適用 L2 概念選択
正解: ア
必要知識: 作業分類法 — IE分析
解法の思考プロセス: 工場分析の分類軸:工程別、作業別、機械別、製品別。
ライン編成の観点 → 作業単位の分類が適切。作業の性質別分類を適用。
誤答の落とし穴:
- 作業分類と時間分類の混同
学習アドバイス: 工場分析は目的で分類軸を選択。(ライン編成→作業別)。
第17問 サーブリッグ分析(動作研究)
問題要旨: サーブリッグ分析に関する記述として最も適切なものはどれか。動作要素(サーブリッグ記号)の理解。
K3 概念 T1 知識確認 L1 用語選択
正解: ウ
必要知識: IE(動作研究) — サーブリッグ分析
解法の思考プロセス: サーブリッグ記号(18の基本動作要素):
- UD(Unavoidable Delay):避けられない遅れ
- TL(Transport Loaded):運ぶ(荷物あり)
- H(Hold):保持
- U(Use):使用
各選択肢でサーブリッグ記号と動作の対応を確認。
誤答の落とし穴:
- 18種類のサーブリッグ記号の分類(第1類・第2類・第3類)を混同
学習アドバイス: サーブリッグ分析は微動作レベルの分析手法。各動作要素の分類と改善ポイントを認識。
第18問 職場管理における5S活動
問題要旨: 5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)JIS Z 8141-5603に関する記述として最も適切なものはどれか。
K3 概念 T1 知識確認 L1 用語選択
正解: エ
必要知識: 5S活動 — 職場管理
解法の思考プロセス: 5Sの定義:
- 整理:不要なものを処分
- 整頓:必要なものを配置
- 清掃:汚れを除去
- 清潔:状態を継続維持
- 躾:習慣づけ
エ「清潔:清掃が保たれ、汚れのない状態を維持していること」→ 正当。
誤答の落とし穴:
- 5Sの説明を混同
学習アドバイス: 5Sは段階的活動。各段階が次段階を支える累積構造。
第19問 グリーン物流とCO2削減
問題要旨: CO2排出量削減に向けた荷主と物流企業のパートナーシップ活動。最も適切なものはどれか。
K3 概念 T2 因果判定 L2 概念選択
正解: イ
必要知識: グリーン物流 — CO2削減
解法の思考プロセス: グリーン物流施策の効果:
- 配送小口化 → CO2増加(複数回)
- 共同輸送 → CO2削減(共有効率化)
- 拠点分散 → CO2増加(移動距離増加)
- コンテナ大規模化 → CO2削減(1回効率化)
イ「複数の荷主による共同輸送」→ 輸送効率向上、CO2削減。正当。
誤答の落とし穴:
- CO2削減と「小口化」「分散化」の関係を誤認識
学習アドバイス: グリーン物流は「効率化」がキー。(共同輸送)(積載率向上)が主要施策。
第20問 生産工程の改善施策
問題要旨: 生産工程の改善施策に関する記述として最も適切なものはどれか。
K3 概念 T1 知識確認 L1 用語選択
正解: イ
必要知識: 生産工程の改善 — 施策選択
解法の思考プロセス: 改善施策:自動化、U字ライン化、段取外部化、平準化。各施策の効果と目的を確認。
イ「生産ラインのU字化は、空間効率化と多能工化を実現」→ 正当。
誤答の落とし穴:
- 改善施策の名称と効果の対応を曖昧に学習
学習アドバイス: リーン生産の改善施策を整理。(自動化=人→機械)(U字=空間+多能工)を暗記。
第21問 LCA(ライフサイクルアセスメント)
問題要旨: ISO 14040で規定されるLCAに関する記述として最も適切なものはどれか。
K2 定義 T1 知識確認 L1 用語選択
正解: ア
必要知識: LCA — ライフサイクルアセスメント
解法の思考プロセス: LCAの定義:製品の原材料採取から廃棄までのライフサイクル全体における環境負荷を評価。
ア「LCAは、製品の原材料の採取から使用に至るまでの全段階を通じて、製品の環境への影響を調査・評価する手法である」→ 正当。
誤答の落とし穴:
- LCAの4段階を誤認識
学習アドバイス: LCAは「ゆりかごから墓場まで」。全ライフサイクルでCO2とエネルギーを計算。
第22問 都市計画法による店舗立地規制
問題要旨: 都市計画法に関する記述として最も不適切なものはどれか。大規模小売店舗と立地、用途地域の関係。
K2 定義 T1 知識確認 L1 用語選択
正解: ウ
必要知識: 都市計画法 — 店舗立地規制
解法の思考プロセス: 都市計画法:用途地域により店舗立地を規制。
ウ「店舗の床面積が150㎡以下の小規模店舗であれば、第1種低層住居専用地域へ出店することができる」→ 不適切。第1種低層住居専用地域は用途制限が最も厳しく、床面積150㎡以下であっても店舗単独の建築は認められない(兼用住宅で非住宅部分50㎡以下かつ延べ面積の1/2未満に限定)。150㎡以下の店舗が出店可能なのは第2種低層住居専用地域。
誤答の落とし穴:
- 第1種と第2種低層住居専用地域の規制内容を混同
- 大規模小売店舗法と都市計画法の規制範囲を混同
学習アドバイス: 店舗立地は二重規制。(都市計画法=全体)(大規模小売店舗法=大型店)。第1種低層住居専用地域は最も厳しい制限であることを覚える。
第23問 大規模小売店舗立地法
問題要旨: 大規模小売店舗立地法に関する説明として最も不適切なものはどれか。
K2 定義 T1 知識確認 L1 用語選択
正解: ウ
必要知識: 大規模小売店舗立地法 — 立地調整
解法の思考プロセス: 大規模小売店舗立地法(2000年施行):
- 目的:大規模小売店舗の周辺地域の生活環境の保持
- 対象:店舗面積1,000㎡超の小売店舗
- 特徴:都道府県が届出を受理し、周辺環境への配慮を求める
ウ「都道府県は、地元市町村や地元住民の意見を聴取するための協議会を設置することが義務づけられている」→ 不適切。大規模小売店舗立地法には協議会の設置義務の規定はない。
誤答の落とし穴:
- 大規模小売店舗立地法の手続きの詳細を曖昧に理解
学習アドバイス: 大規模小売店舗立地法は「周辺生活環境の保持」が目的。大店法(廃止)との違いを整理。
第24問 小売吸引力モデル
問題要旨: 小売吸引力モデル(ハフモデル)の計算。空欄A・B・Cに入る語句を選択。
K4 計算 T3 多因子分析 L3 数値計算
正解: ウ
必要知識: 小売吸引力モデル — ハフモデル
解法の思考プロセス: ハフモデル基本式:引力 = 施設規模 / (移動時間の冪乗)
- A:施設規模(正比例)
- B:移動時間(反比例=負の関係)
- C:商圏内他施設との比較(分母の合計)
ウ「比例、反比例、商圏」→ 正当。
誤答の落とし穴:
- 施設規模の効果を「負」と誤認識(実際は「正」)
- 移動時間の効果を「正」と誤認識(実際は「負」)
学習アドバイス: ハフモデルは直感的。大きな店は遠くからも、小さな店は近くからしか集客できない。
第25問 ショッピングセンター貸付
問題要旨: ショッピングセンターにおける貸付形態と評価。テナント経営に関わり、ディベロッパーが賃料収入を増加させるインセンティブに関する記述として最も適切なものを選択。
K3 概念 T2 用語判定 L2 概念選択
正解: イ
必要知識: ショッピングセンター — テナント管理
解法の思考プロセス: SC貸付形態:
- 固定賃料:月額固定
- 変動賃料:売上連動
- 歩合賃料:売上に対するパーセンテージ
- 最低保証賃料:下限額設定
イ「歩合型家賃」「テナント経営に関わり、賃料収入を増加させるインセンティブ」→ 正当。歩合型はディベロッパーとテナント利益を一致。
誤答の落とし穴:
- 固定 vs 変動 vs 歩合の区別を曖昧に
学習アドバイス: SC賃料体系は「リスク分担」がポイント。
第26問 色彩演出
問題要旨: 売場における色彩に関する説明として最も適切なものはどれか。
K3 概念 T1 知識確認 L1 用語選択
正解: エ
必要知識: 色彩演出 — 店舗設計
解法の思考プロセス: 色彩の視覚的特性:
- 暖色:進出色、明るい
- ベビー用品:淡色(高明度)で「やさしさ」表現
エ「ベビー用品は、優しい印象を与えるために、明度が高くやわらかく見える色が多く使われている」→ 正当。
誤答の落とし穴:
- 商品カテゴリ別の色彩戦略を見落とす
学習アドバイス: 売場色彩は「視点誘導」「印象操作」「商品強調」の3機能。
第27問 セット価格の計算
問題要旨: 商品Aは定価1,000円で売却値率30%、商品Bは売値1,500円で売却値率20%。A・Bのセット販売を定価値入率5%としたとき、セット定価を計算。
K4 計算 T3 多段階計算 L3 数値計算
正解: ウ
必要知識: 価格設定 — セット価格計算
解法の思考プロセス:
- 各商品のコスト逆算:
- A:1,000 × (1 - 0.30) = 700円
- B:1,500 × (1 - 0.20) = 1,200円
- セット総コスト:700 + 1,200 = 1,900円
- セット売値(値入率5%):1,900 / (1 - 0.05) = 2,000円
誤答の落とし穴:
- 値入率と値引率の混同
- 単純加算(2,500円)で計算
学習アドバイス: 値入率計算は「逆算」がポイント。セット販売では加重平均値入率を適用。
第28問 月商逆算による売上予定高
問題要旨: 小売店では、当月売上高予算600万円、年間売上高予算6,000万円、年間商品回転率8回転。百分率変更法による月別在庫高を計算。
K4 計算 T3 比率計算 L3 数値計算
正解: ウ
必要知識: 月商逆算 — 売上予定
解法の思考プロセス:
- 当月月別比率:600 / 6,000 = 10%
- 月末在庫(基本式):当月売上 / (年間回転率/12)
- 計算:600 / (8/12) = 600 / 0.667 ≈ 900万円
誤答の落とし穴:
- 回転率の意味を誤解
- 月末在庫と売上高を直接加減算
学習アドバイス: 百分率変更法は「売上変動に応じた在庫調整」が特徴。
第29問 インストアプロモーション(ISP)
問題要旨: 消費者の内的参照価格の低下を防ぐインストアプロモーション(ISP)の方法として最も適切なものはどれか。
K3 概念 T1 知識確認 L1 用語選択
正解: ア
必要知識: ISP — インストアプロモーション
解法の思考プロセス: 内的参照価格(心理的基準)を維持しながら実売価格を下げるのはア(クーポン)。理由:クーポンは「特別な割引」と認知され、「定価=参照価格」のイメージを保全。
誤答の落とし穴:
- キャッシュバック、ポイント等との効果差を理解していない
学習アドバイス: ISPは「認知と実取引の乖離」を活用。参照価格維持→クーポン活用。
第30問 小売業の価格設定方法
問題要旨: 小売業の価格設定法に関する記述として最も適切なものはどれか。
K3 概念 T1 知識確認 L1 用語選択
正解: ウ
必要知識: 小売業の価格設定 — マークアップ計算
解法の思考プロセス: 価格設定法の分類:
- 慣習的価格設定:過去からの「相場」を踏襲
- コストプラス法:原価+利益率
- マーケットプライス法:全国共通価格(出版物等)
- 名声価格設定:意識的な高価格設定
ウ「マーケットプライス法は、全国共通の価格を設定する手法である」→ 正当。
誤答の落とし穴:
- 各価格設定法の適用場面を誤認識
学習アドバイス: 価格設定は「戦略」で選択される。各方法の適用場面を整理して暗記。
第31問 発注点とリードタイム(その1)
問題要旨: 発注点度の変更とリードタイム変更による基準在庫と品切れリスクへの影響。
K3 概念 T1 知識確認 L1 用語選択
正解: イ
必要知識: 発注点管理 — リードタイム
解法の思考プロセス: 発注点:日平均需要量 × リードタイム + 安全在庫
リードタイム短縮 + 発注頻度増加 → 在庫削減と品切れ防止の両立(最適)
誤答の落とし穴:
- リードタイムと発注頻度の効果を混同
学習アドバイス: 在庫管理は「リードタイム」と「発注頻度」の2軸。
第32問 発注点とリードタイム(その2)
問題要旨: リードタイム変動時の発注点調整と品切れリスク。
K3 概念 T2 因果判定 L2 概念選択
正解: イ
必要知識: 発注量 — リードタイム管理
解法の思考プロセス: 双方向の改善で在庫削減と品切れ防止の両立。
誤答の落とし穴: 第31問と同様
学習アドバイス: リードタイム短縮は「SCM改革」の最重要課題。
第33問 物流配置と発注量分析
問題要旨: 定量発注方式での発注点設定と最適発注量(EOQ)計算。
K4 計算 T3 多因子分析 L3 数値計算
正解: ウ
必要知識: 物流配置 — 発注量分析
解法の思考プロセス: 定量発注方式:一定量到達時に発注。発注点 = リードタイム需要 + 安全在庫
発注点 = リードタイム中の平均需要量 + 安全在庫 で決定。
誤答の落とし穴:
- 発注点と発注量の計算を混同
学習アドバイス: 定量発注方式は「最適発注量(EOQ)」を求めることが肝心。
第34問 グリーン物流パートナーシップ
問題要旨: グリーン物流パートナーシップのCO2削減施策。主要企業と物流事業者の環境負荷低減の関連事項として最も適切な組み合わせはどれか。
K3 概念 T2 因果判定 L2 概念選択
正解: エ
必要知識: グリーン物流パートナーシップ — 環境負荷削減
解法の思考プロセス: グリーン物流施策のCO2削減効果:
- a)配送小口化 → 増加(複数回)
- b)共同輸送 → 削減(効率化)
- c)拠点分散 → 増加(移動距離増加)
- d)コンテナ大規模化 → 削減(1回効率化)
エ「bとd」→ 両方CO2削減施策。正当な組み合わせ。
誤答の落とし穴:
- CO2削減と「小口化」「分散化」の関係を誤認識
学習アドバイス: グリーン物流は「モーダルシフト」「共同輸送」「積載率向上」「拠点集約」が4大施策。
年度総括:思考法・罠パターン・学習優先度
思考法の分布
| 思考法 | 問数 | 割合 | 該当問 | 学習ポイント |
|---|---|---|---|---|
| T1:知識確認・用語選択 | 21 | 61.8% | 4-8, 10-11, 13-15, 17-18, 20-23, 26, 29-31 | 基本用語・概念の正確な暗記が必須。「何か」を理解することに重点。定義表を作って繰り返し確認。 |
| T2:概念選択・因果判定 | 6 | 17.6% | 1, 16, 19, 25, 32, 34 | 2つ以上の概念を組み合わせ、「どの施策がどの目標に貢献するか」を判定。因果関係図を描いて関連性を整理。 |
| T3:計算・多因子分析 | 7 | 20.6% | 3, 9, 12, 24, 27-28, 33 | 数値計算が必須。工場レイアウト、編成効率、価格計算、発注量分析など。計算ステップを確実に。完全正解が難しければ「部分点を稼ぐ」戦略も検討。 |
知識種類の分布
| K値 | 問数 | 割合 | 特徴 | 対策 |
|---|---|---|---|---|
| K2:定義・用語の区別 | 7 | 20.6% | 用語が似ている問題が多い。「VE vs VA」「設計品質 vs 製造品質」など。 | 定義を1語で暗記するのではなく、相互関係をまとめた表を作成。 |
| K3:概念・原理の理解 | 18 | 52.9% | 出題の中心。「何を狙った施策か」「どの手法が適している」かという判定が多い。 | 各概念を「目標」「手段」「効果」で3層に整理。 |
| K4:手続・計算・実行方法 | 9 | 26.5% | 計算問題と実行段階での判定が混在。手順を正確に追えることが鍵。 | 計算問題は何度も反復。実行手順は図解して視覚化。 |
主要な罠パターン
1. 「似た用語」の混同
- VE vs VA:VEは価値工学(価値 = 機能/コスト)。VA(価値分析)はコスト削減中心。
- 設計品質 vs 製造品質:設計品質は設計部門責任、製造品質は製造部門責任。役割分担を明確に。
- シミュレーション手法の混同:バーチャルマニュファクチャリング(3D検証)vs モンテカルロ法(確率分析)。適用領域が異なる。
2. 「施策と目標」のズレ
- CO2削減施策:「小口化」は増加につながる。「共同輸送」「拠点集約」が削減。因果を逆認識しやすい。
- 在庫削減と品切れ防止の両立:一見矛盾するが、リードタイム短縮で両立可能。この仕組みを理解できていないと誤答。
3. 「計算の見落とし」
- 乗算漏れ:工場レイアウト問題でロット数 × 距離を漏らす。
- 往復 vs 片道:距離行列の読み方を誤る。
- 編成効率の定義を誤認識:効率 = 総作業時間 / (ステーション数 × サイクルタイム)。
4. 「小売業特有の計算」
- 月商逆算:「目標売上 → 月商 → 日販 → 商品点数 → 個別計画」の流れを理解していないと計算が立たない。
- 吸引力モデル:「面積」と「距離」の組み合わせ。距離の指数を見落とす。
Tier別学習優先度
Tier 1(絶対に落とせない:24問)
すべての L1 基本知識 + K3 概念理解の大部分を占める。
- 優先順位の高い領域:
- 生産管理基本概念(PDCA、TQM、5S)→ Q1, 13, 18
- 品質管理の役割分担(設計品質 vs 製造品質)→ Q5
- 需要特性と生産方式の対応(見込 vs 受注)→ Q8, 10-11
- 店舗立地法制(都市計画 vs 大規模小売店舗立地法)→ Q22-23
- 在庫管理基本(発注点、リードタイム)→ Q31
学習戦略:L1(基本知識問題)を「確実に8割正解」を目指す。基本問題の取りこぼしを防ぐことが合格への最短ルート。
Tier 2(重要だが対策に時間が必要:7問)
L2 概念選択・因果判定 の問題。複数要素の関係性を理解する必要。
- 対象問:1(PDCA指標 vs 施策), 16(作業分類), 19(グリーン物流), 25(ショッピングセンター), 32(リードタイム管理), 34(グリーン物流パートナーシップ)
学習戦略:因果図や関係表を自分で作成。「A施策 → B効果」という矢印を手書きして確認。7問中5問正解を目指す。
Tier 3(学習投資対効果が低い:7問)
L3 数値計算 のうち、計算が複雑な問題。
- 対象問:3(工場レイアウト距離), 9(編成効率), 12(度数分布平均), 24(吸引力モデル), 27-28(小売価格計算), 33(発注量分析)
学習戦略:完全正解を狙わない。「計算の流れ」「ステップの数」を理解したうえで、過去問で1~2回は手を動かす。本番では「時間がかかる問題は後回し」と割り切る。
本番セルフチェック5項目
- 用語の区別確認:出題直後、頭の中で「VE = 価値工学、価値 = 機能/コスト」を復唱。「設計品質は設計部門責任」と念じる。
- 因果関係の逆向き検証:「この施策で CO2 は増える?減る?」「リードタイム短縮で在庫は減る?増える?」と問題文で逆向き関係が出現したら注意。
- 計算問題の時間管理:L3 問題(特に工場レイアウト)に 3 分以上使わない。わからなければ択一で判断。
- 小売業問題の流れ確認:Q22-30 は「法律 → 立地 → 価格 → ISP」の流れが一貫している。この流れから外れた選択肢は誤答の可能性高い。
- 最後の見直し 5 分:全問チェック(1問10秒)で「用語が逆向き」「計算が桁違い」という明らかなミスを拾う。
分類タグの凡例
| タグ種別 | 記号 | 意味 |
|---|---|---|
| 知識種類 | K2 | 定義・用語の区別 |
| K3 | 概念・原理の理解 | |
| K4 | 手続・計算・実行方法 | |
| 思考法 | T1 | 知識確認・用語選択 |
| T2 | 概念選択・因果判定 | |
| T3 | 計算・多因子分析 | |
| 形式層 | L1 | 用語選択 |
| L2 | 概念選択 | |
| L3 | 数値計算 |
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